中日韓の箸とその文化

2015/08/28 05:35

【大紀元日本8月28日】箸は東アジア文化圏で使われている食器の一種である。国や食文化によってテーブルマナーが異なるように、一口に箸と言ってもその材質や形、使い方は様々であり、伝統文化に共通要素が多い中国、日本、韓国においても、箸の文化はそれぞれに特徴がある。

箸の形の違い

 中国の箸は円柱状で、長く、太くて、重い。昔は主に木製で、象牙や宝石、貴金属などで作られたものもあったが、最近はプラスチック製が多くなった。中国の箸に比べると、日本の箸はかなり短い。短い上に全体的に細く、特に箸先は随分細く作られている。材質は木材が多い。韓国の箸はその歴史上、金属製が貴重とされていたが、最近はステンレス製が殆どである。長さは中国の箸と日本の箸の中間くらいで、空心構造のため金属製でもさほど重くない。形は円柱状、或いは扁平状のものが多い。

箸に現れる文化

 中国ではおかずを大皿に盛り付けてテーブルに並べ、各自で取って食べるのが一般的である。そのため、遠くまで届く長い箸が便利なのだ。また、すべての料理を箸で取り、大きな物を切り分けるのも箸の役目なので、丈夫な箸が好まれ、その結果、割合と太い箸が多い。

 日本は何でもコンパクトになる傾向がある。無駄を省いて機能を向上させるのが文化的な習慣で、箸も中国のものよりかなり短い。日本食は一人分ずつ分けられていることが多く、目の前に置いてある料理だけを食べ、手を伸ばして遠いところに置いてある料理を取る必要がない。そのため、短い箸で用が足りるのだ。また、日本人は頻繁に魚を食べるため、小さな魚の骨を取りやすいよう、箸先は細く作られている。

 韓国の箸がなぜ金属製になったのか、その理由は朝鮮半島の歴史にある。朝鮮半島は古くから戦乱が絶えず、庶民は戦いから逃れるために移動を余儀なくされていた。木製や陶器製の箸では度重なる移動に耐えらずすぐに壊れてしまうため、丈夫な金属製のものが使用されるようになり、その習慣が現在まで受け継がれている。また、暗殺用の毒、砒素に触れると変色する銀製の箸は、身を守るために使用されていた。

箸のマナー

 日本では個人が決まった箸を使用する「マイ箸」の習慣があるが、中国と韓国では家族全員で共同使用する場合が多い。また自分が食べる料理を大皿から取る時、日本では取り箸を使うか、自分の箸を逆に持ち替えて手元側を使うのがマナーである。だが、中国と韓国では自分の箸をそのまま使っても失礼には当たらない。相手に料理を取ってあげる場合も同じである。衛生面を考えると日本式が良いと思われるが、人情の和という面では中国・韓国式の方が良いかもしれない。最近は各国で衛生面を気にする人が増えたため、日本式マナーに近づく傾向にある。

 日本では子供の成長に合わせて箸の長さを変えるのが一般的だが、中国と韓国の子供は最初から大人と同じ長さの箸を使う。また、中国と韓国には日本のように夫婦箸を使う習慣はない。

 箸の使い方でタブーとされている動作はどの国もほぼ同じである。迷い箸、移り箸、ちぐり箸(汁物の椀を掻き混ぜ中身を探る)、寄せ箸、刺し箸、立箸、涙箸(汁や醤油などを箸からたらす)、込み箸、叩き箸、ほじり箸、指さし箸などは、どの国でも好まれないようだ。

(編訳編集・竹林)

関連記事
注目記事
^