北朝鮮、中国軍事パレードをテレビで見た市民を逮捕

2015/09/14
更新: 2015/09/14

 北朝鮮の消息筋によれば、中国で開かれた軍事パレードをテレビで見るために、国内の受信防止装置を取り外したとして、同国当局は数人の市民を逮捕した。米政府系ラジオ・フリー・アジアが11日に伝えた。

 北朝鮮のテレビは90年代の初めから、海外の放送電波を防ぐために受信防止装置が備わっている。中国の放送が受信できる境界地域では、3日の軍事パレードを見るために、多くの市民が装置を外したという。

 消息筋によると、保安当局は抜き打ちの家宅捜査を行い、テレビを見ていた市民を逮捕した。数人は罰金を払い、保釈されたという。

軍事パレードに動揺する北朝鮮

 中国軍事パレードは、北朝鮮当局の監視を強化させた。韓国やロシアなど近隣国、南米やアフリカの資源国の首脳が出席し、「外国の軍事最新技術」が誇示されたからだ。

 しかし、それでも軍事パレードに関するニュースは国民の間に広がった。韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領が、中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領の近くに並んでいたことに、多くの市民はショックを受けたという。

 北朝鮮当局は、韓国を「米国の傀儡(かいらい)」と呼び、さげすんでいる。パク大統領の映像は「国際社会の立場において、北朝鮮の人を動揺させた」ようだ。

 北朝鮮は10月10日に、労働党創建70周年行事をひかえている。中国のと比較して、自国の軍事パレードの規模をささやく市民は少なくない。「保安当局はこのような会話を見つければ、罰を与えるだろう」と同じ消息筋は述べた。

(翻訳編集・佐渡 道世)

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