波乱万丈

中国実力派女優 4度の堕胎、不倫、離婚 過去の過ちを語る

中国の人気女優丁嘉麗さん(55)は、河北省で開かれた市民フォーラムに参加し、自身の未婚の妊娠、4度の堕胎、不倫、離婚など、過去の過ちについて語った。

丁さんは、中国芸術映画で優秀者に送られる金鶏賞の主演女優賞を1度、助演女優賞を2度獲得した実力派女優。現在も映画やテレビドラマで活躍している。

2009年12月24日から27日、石家荘市で美徳教育フォーラムは開かれた。コメンテーターとして登壇した丁さんは、20代の頃の過去について赤裸々に語った。「両親は、まじめに、誠実に生きるよう教育してくれた。しかし、私はそれに対して、封建的な考えだと反抗した。自分を解き放ち、感覚だけで好きなように生きていた」「一人の女性としてどうあるべきか、分からなかった」。

丁さんは、フリーセックスに毒された過去の過ちについても言及した。「大学を卒業後、初めての彼氏と身体の関係を持った。後先を考えず、全てを忘れて恋愛に没頭していた。貞操を守ることの大切さを知らなかった」

その後、妊娠が発覚。すると彼氏は急に態度を変え、「お前は俺の人生をめちゃくちゃにした。自分を愛せない人は、人からも愛されない」と言い放ったという。禁断の果実はまるで糖衣をまとった苦い薬のようであり、甘い味は瞬く間に消えた。

丁さんは、北京の小さな村で中絶手術を行った。「誰かが刃物で私の手のひらを深く切り、ペンチで絶えず肉を外に引っ張りだしている感覚」だったという。「私がいけなかった、私が悪かった」と何度も叫ぶと、医師は「やっと分かったのか、今頃後悔しても遅い」と言ったという。

手術の痛みと精神的ダメージにより、脱毛症と不眠に悩まされた。しかし、丁さんは自分を改めなかった。傷が治ると、再び過ちを犯した。

結婚後、夫の長期出張に耐えられずに不倫。またも妊娠し、再度、中絶を選んだ。俳優として活躍していた丁さんは、術後まもなくマイナス40度の地で行われる撮影の予定が入った。丸一日雪の中に立たされ、ひどい腹痛が起きた。病院で鎮痛剤を打ったが、効かなかった。

大きな病院で検査すると、亜急性骨盤内炎症性疾患と診断された。「中絶手術の副作用で、いまだにこの病気で体調不良に悩まされている。疲れたり、冷えたりするとひどい腹痛に襲われ、薬のために胃も痛くなる」

現在のテレビ、映画、雑誌、マンガなどのメディアには、多くの性に関する情報が氾濫している。丁さんは、誘惑に左右されやすい若年層に警鐘を鳴らし、友人とともにポルノや暴力映画の拡散を防止する活動を行っている。

若かりし頃の過ちを恥じ、俳優、母親、妻として、純善さを学び返そうとしている。「弟子規」などから、中国伝統文化を勉強しているという。「中国5千年の文化には『思無邪』という思想がある。『思』は思想、『無邪』は純真。昔の芸術はこれに基づいて造られた。女性は自分を守り、大事にしなければならない。自分を尊重出来る人は、他人からも尊重される」と丁さんは話す。

(翻訳編集・山本アキ)