異文化体験

観念が違う? 日中英米仏、小学校のルール

世界から見ると、日本の校則は細かくて厳しいイメージがあるだろう。他の国はどうだろうか。日本を含む中国、イギリス、アメリカ、フランスの5カ国を対象に、小学校の校則について比較した。

日本の小学校校則7条
1、遅刻をしない。登校後は勝手に外出しない。
2、集合の合図が聞こえたらすぐに指定の場所で整列する。教室の窓やドアは開閉は静かに行う。廊下や階段では静かに、右側通行。
3、チャイムが鳴ったら着席し、静かに先生が来るのを待つ。授業中は姿勢を正し、おしゃべりをしない、勉強に集中する。
4、遅刻、早退、欠席時は必ず先生に理由を説明し、事前に届け出を出す。
5、下校時間を守る。下校時間を延長する場合は必ず先生の許可を得ること。
6、登校・下校時は右側通行で規定のルートを従う。登校中・下校中の買い食い禁止。
7、地震、火災などの緊急時は慌てず、先生の指示に従って行動する。

中国の小学校校則10条
1、 祖国を愛し、人民を愛し、中国共産党を愛する。
2、 法律の規定に遵守し、法律への意識を高める。校則、公衆道徳を厳守する。
3、 勉学、科学を愛し、探究心をもつ。社会にとって有益な活動に参加する。
4、 生命を愛し、安全に気をつけ、身体を鍛え、衛生を保つ。
5、 自身を尊重し自身を愛する。礼儀正しく、健康的な生活を送る。
6、 積極的に労働に関与し、倹約をする。自分で出来ることは自分でする。
7、 両親を敬い、教師を尊敬する。
8、 友達に関心を持ち、互いに助け合う。
9、 誠実で約束を守り、間違いを認め、責任感を持つ。
10、 自然、環境を愛し保護する。

中国の校則は法律に遵守、自然を愛するなど全体的、かつ抽象的である。

イギリスの小学校校則10条
1、 平穏無事に成長することは成功すること以上に重要である。
2、 下着のトップスやショーツで覆われているところは他人が勝手に触ってはならない。
3、 命が第一、財産は第二。
4、 小さな秘密は母に言う事。
5、 知らない人にもらった飲み物、お菓子を食べない。
6、 知らない人と話さない。
7、 危険時はガラスや家具を壊してもよい。
8、 危険時は自分が先に逃げてもかまわない。
9、 悪い人の秘密は守らなくてよい。
10、 悪い人を騙してもよい。

イギリスの校則は、子供の人間性、命の安全を重視している。

アメリカの小学校校則12条
1、 先生の事を職名または尊称で呼ぶ。
2、 時間通り又は少し早めに教室に着く。
3、 質問時は手を挙げる。
4、 自分の席で先生と話してよい。
5、 欠席した場合先生または友達に聞いて、授業に追いつく。
6、 緊急で学校を早退する場合は事前に先生に報告し、欠席授業の資料をもらう。
7、 全ての宿題は自分で終わらせる。
8、 試験でカンニングをしてはいけない。
9、 授業の内容が難しい場合は先生に助けを求めるとよい、先生は喜んであなたを手伝う。
10、 全ての欠席又は遅めの登校は、親からの届け出が必要である。
11、 許可される欠席は、病気又は親族の不幸、宗教の儀式祭日だけである。他の理由で欠席する場合は全て規定違反とみなす。
12、 先生が誰かを指定せずに質問をした場合、答えが分かる者は積極的に手を挙げて答えるべきである。

アメリカの校則は子供の人権を尊重し、誠実であるよう教育している。

フランスの小学校校則
第一部:するべきではない
他人をからかうべきではない
他人を傷つけるべきではない
他人を侮辱するべきではない
うわさ話や悪口を言うべきではない
他人の勉強の邪魔をするべきではない
学習道具で遊ぶべきではない
自分又は学校の学習用品を損害するべきではない

第二部:するべきである
授業中真面目に学習し、放課後きちんと復習するべきである
授業を真面目に聞くべきである
先生を尊重し、友達を大事にするべきである
手を挙げて発言するべきである
他人の話をよく聞き、発言の順番を守るべきである。
姿勢を正すべきである
教室に入る前、自分のものを(ロッカー等に)静かにしまうべきである
学習用具を正しく使うべきである

第三部:権利がある
学習する権利がある
ミスをしても、助けてもらう権利がある
友達の発言を尊重する前提に、自分の意見を発表する権利がある
学習後自分で学習用品を管理する権利がある
休み時間は自由にリラックスする権利がある

フランスの小学校校則は、子供に日常行動で何が正しくて何が間違っているのか、そして自分が持っている権利を直接、明確に規定している。

(翻訳編集・山本アキ)