美味しい野菜シリーズ

ウド(独活)

ウドは通常、野菜ではなく山菜に分類される植物です。しかし最近は促成栽培のウドが市場に数多く出回っているので、今回は野菜としてご紹介します。

ウドは大別すると、自然に生える天然物の山ウドと、防空壕の跡を利用したり、ハウスを暗くしたりして栽培される遮光栽培物の軟白物とに分けられます。天然物の山ウドの旬は4~5月、遮光栽培の軟白物の旬は12~3月頃で、どちらも茎の部分が白いものがアクの少ない良い品と言えます。

天然物はアクが強い傾向にあり、風味が強いのが特徴です。ウドは香りとシャキシャキ感が持ち味で、酢味噌和えなどが調理法として好まれますが、熱を通してはいけません。短冊に刻んだウドを塩水に浸してアク抜きをし、水をよく切ってから生のまま酢味噌で和えてください。時間が経つとウドから水が出て酢味噌が薄まってしまうので、食べる直前に和えるのがポイントです。

酢味噌和えの他にも、天麩羅や味噌汁の具としても好まれます。まだまだ春は先ですが、ウドを使った料理で食卓に春を感じてみてください。

(杉本青果店代表 杉本晃章)