【ぶらり散歩道】--東京篇-- 待乳山聖天

2016/03/14 07:00

 東京メトロ銀座線の浅草駅から江戸通りを歩いて10分、浅草寺一山支院の一つ待乳山聖天・本龍院に着く。壁沿いにある6体の石仏の中には、「見ざる、聞かざる、言わざるの三猿」の碑も片隅にあり、それらを見ながら歩を進める。

 門を潜ると、右手には足利時代の作と推定される出世観音、左手には子育て地蔵として信仰されている歓喜地蔵尊が建ち、前方の階段上には本堂が望める。本堂正面には「聖天宮」の扁額が掲げられていて、神仏習合的な信仰が脈々と息づいていることがわかる。待乳山は江戸時代から風光明媚な名勝として有名で、歌川広重の東京名勝図会にも描かれている。現代では、東京スカイツリーが境内から真近かに見ることができるのがうれしい。また、駐車場から境内までの超短いスロープカーがあるのにはびっくりした。

 本堂右後ろには、元禄時代の歌人、歌学者・戸田茂睡(1629~1706)の歌碑「あはれとは夕超えてゆく人もみよ まつちの山に残すことの葉」が建っている。目立たない場所に建っているので気づかない人が多いようである。

 ご本尊は大聖歓喜天、本堂軒下や境内各所に見られる紋章には二股大根と巾着がある。二股大根は無病息災、夫婦和合、子孫繁栄を、巾着は砂金袋で商売繁盛を意味している。阿吽の狛犬も力強い表情だったのでカメラを向けた。

 昼飯には少し遠いが、雷門近くの並木藪蕎麦がお勧めだ。そばつゆはかなり辛いが、江戸前そばと割り切って啜っていただきたい。

待乳山聖天 東京都台東区浅草7‐4‐1 電話:03‐3874‐2030
並木藪蕎麦 東京都台東区雷門2‐11‐9 電話:03‐3841‐1340

最初に目にした待乳山聖天の碑

 

大きさも形もばらばらの碑

 

隠れるようにいた三猿(上の文字は南無阿弥陀仏)

 

きれいな軒下の扁額

 

鬼瓦にも巾着が

 

広重の「眞乳山上見晴之図」の中にも大根を持った町人が描かれている

 

阿吽の狛犬

 

(江間十四子)

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