アナスタシア・リン

中国が入国拒否したミス・カナダ、主演女優賞を受賞

2016/06/10 22:00

 世界3大美人コンテスト「2015ミス・ワールド」カナダ代表の女優アナスタシア・リンさんが、バンクーバーで開かれた映画賞「レオ賞」で主演女優賞を受賞した。アナスタシアさんは、人権活動のためにカナダ代表に選出されながらも、ミス・ワールド決勝大会開催国の中国へ入ることができず、棄権となった。今回受賞した出演作は中国人権問題をあつかっているため、中国当局がアナスタシアさんの入国を拒んだ一因ともいわれている。

 出演作『ブリーディング・エッジ(邦訳:最前線)』は、中国が国家ぐるみで行っていると国際機関が指摘する、収容者に対する臓器収奪を取り上げた作品。アナスタシアさんは、中国で違法指定される気功法「法輪功」を学んでいるため収監された女性を演じた。

『ブリーディング・エッジ』に出演し、主演女優賞を女優したアナスタシア・リンさん(flying Cloud)

 同作品が引用する情報で、元米政府系シンクタンク職員でジャーナリストのイーサン・ガットマン氏の調べによると、臓器収奪により、2000~2008年までに少なくとも6万5000人の法輪功学習者が死亡したと推計している。

 受賞についてアナスタシアさんは「素晴らしいキャストとクルーに支えられたため」とコメント。また演技のために取材したという、収監されて拷問を経験した法輪功学習者について、「私に深い傷跡と勇気を見せてくれた」と、謝意を述べた。

 受賞を受けて、監督のレオン・リー氏は、作品を通じて「(臓器収奪という)恐ろしい問題が世界から注視され、犠牲となった人に希望をもたらしたい」とコメント。『ブリーディング・エッジ』は6月2日、米セントルイスの映画賞ガブリエル賞も受賞している。

 リー監督は、同問題のあつかう2015年のドキュメンタリー「ヒューマン・ハーベスト(旧題:ダビデとゴリアテ)」で米メディア界最高の賞とされるピーボディ賞を受賞している。

 ミス・ワールド2015 アナスタシアさんを恐れて入国拒否

 アナスタシアさんは、人権活動が評価されてミス・ワールド2015年カナダ代表に選ばれた。しかし、決勝大会開催国である中国はビザを発給しなかった。香港経由で入国をこころみたが、搭乗拒否され、大会は棄権となった。

 のちに、米ワシントンのナショナル・プレス・クラブがアナスタシアさんを招いて開かれた記者会見のなかで、中国当局が定める入国拒否になりかねない「好ましくない人物(ペルソナ・ノングラータ)」に指定されていたことを明かした。アナスタシアさんは大会で、人権活動に関するスピーチを計画していた。

 中国当局にとって、人権は、社会を揺るがす「敏感な」問題として、国際社会から注目されることを恐れている。3日、中国の王毅(ワンイー)外相はカナダ・オタワで行った記者会見で、中国の人権問題を聞いた記者に機嫌を損ねて激高した。この態度について、カナダのトルドー首相は中国側へ「不満」を表明している。

(翻訳編集・佐渡道代)


 次頁にアナスタシア・リンさんに関する参考動画など。『ブリーディング・エッジ』のトレイラー、大紀元英語の独占インタビュー(英語)「カナダで最も美しく危険なビューティ・クイーン」。米公聴会で中国人権問題について発言した動画。レオン・リー監督のピーボディ賞ドキュメンタリー『ヒューマン・ハーベスト(旧題:ダビデとゴリアテ)』

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