国際 米国で最悪の銃撃テロ

米国フロリダ銃撃 死者50人 オバマ大統領「テロ行為だ」

2016/06/13
更新: 2016/06/13

米政府によると、米国の現地時間12日未明、フロリダ州中央部のオーランド市にあるナイトクラブで、男が銃を乱射した。少なくとも50人が死亡し、負傷者も50人以上になった。事件発生から3時間後、男は突入した警察特殊部隊により射殺された。

オバマ米大統領は同日午後、ホワイトハウスで米国民向けの緊急声明を読み上げ、「アメリカ史上最悪の無差別銃撃事件」「テロ行為であり、憎悪によるものであることは明らか」と厳しい表情で述べた。米国では2001年の同時多発テロ「9.11」に次ぐ、多くの犠牲者を出すテロ事件となった。

6月12日、フロリダ州オーランドの銃撃事件後、道端にたたずむジャーマイン・タウンズさんとブランドン・シュフォルドさん。タウンズさんの話によると、彼の兄は事件発生時そのクラブにいたという。容疑者がナイトクラブで発砲し、大勢の人々が撃たれたと警察が発表した。(AP Photo/Phelan M. Ebenhack)
 

 過激思想に傾倒か 父親は否定

地元警察によると、事件は13日早朝2時、同性愛者(ゲイ)の集まるナイトクラブ「パルス」で起きた。当時300人以上が店内にいた。事件の目撃者がNews6に対して、「みんなクラブの裏口から一目散に逃げだした」「どこも血だらけだった」と状況を伝えた。警察や現地政府の発表によると、男は自動小銃とほかの武器で武装し、何らかの爆発物を身に付けていた可能性があるという。

米連邦捜査局(FBI)によると、男は、ニューヨーク生まれで、アフガニスタン系の両親を持つフロリダ在住フロリダ州ポートセントルイス市在住のオマール・マティーン。捜査当局は、オマール容疑者がイスラム過激思想に傾倒していた可能性があるとみて捜査している。

一方、NBCテレビの取材に応じた容疑者の父親は、被害者に謝罪したうえで、無差別殺人は「宗教とは関係ない」との考えを述べた。共和党の元大統領候補ベン・カーソン氏は「イスラム教はイデオロギー的に同性愛者を憎んでいることを理解しなければならない」とFOXニュースで述べた。

フロリダ政府職員のリック・スコット氏は、州政府の緊急事態対策センターをふくめて「オーランドの銃撃事件を解決するために動員可能なすべてのものを投入する」と話した。

 (翻訳編集・文亮)

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