中国臓器狩り新報告 共著者イーサン・ガットマン氏 独占インタビュー(2)

2016/06/26 07:00

この記事は、中国臓器狩り新報告 共著者イーサン・ガットマン氏 独占インタビュー(1)のつづきです。


 1人あたり移植は何件か

 何人の法輪功修煉者から、いくつの臓器が摘出されたかは分かりません。1人から1つ、つまり、肝臓1つまたは腎臓1つまたは心臓1つという可能性は高いです。1人から3つも4つも臓器を移植することは可能です。4人のレシピエントが待っていて、血液型が同じなら、理論的には可能です。このため死者の数、殺害された人の数は割り出せません。

 過去の調査では、キルガーとマタスは2001 年から2005年に4万1500の臓器が摘出されたと推定しました。私は2005年から2008年にかけて6万5000人の法輪功の学習者が臓器を摘出されたと推定しました。これらの数値は非常に低いものでした。

 数字を広めることもできますが、誇張のない数字を出すべきだと考えています。

(左から)カナダ政府元高官デービッド・キルガー氏、人権弁護士デービッド・マタス氏、ジャーナリストのイーサン・ガットマン氏(撮影:Simon Gross/大紀元)

 巨大な臓器移植産業

 大紀元:これまでの共同調査を知っている者にとって、今回の報告書で新しい点や重要な点について教えて下さい。

 イーサン:先に挙げた臓器件数が新しい点です。

 どの病院も閉鎖されておらず、経営難に陥る移植センターもありません。そのどころか、建設プログラムが進められているのです。何百、何千もの病院の建設です。移植が医療機関の生計をたてています。臓器狩りが医療経済の大黒柱なのです。しかし、対象となるグループにとっては「死の宣告」です。

 収容所や強制労働所、黒監獄ではなく、自宅で血液検査

 6つの省で法輪功修煉者は自宅で採血されていることを、今回の報告書に記しました。家宅訪問した警官が血液検査をします。レシピエントと組織結合するためです。収容所や強制労働所、黒監獄ではなく、自宅で行われるのです。

 最初にこれを聞いた時、威嚇戦術だと思いました。それも理由の一つではありますが、実際には...。

 人を登録し始めたら何が起こりますか? ホロコーストの例は引き合いにだしたくありませんが、オランダでユダヤ人の登録が始まったあと、何が起こりましたか? 社会管理の手段として、いえ威嚇戦術だったかもしれません。最後は虐殺につながりました。中国の病院の報告、さらに異常に高い移植件数を自慢する病院。歴史が繰り返されていると感じます。

 過去のことでない 今もなお続く

 調査はこれで終わったとは思っていません。中間報告にすぎません。世界の人々が目を覚ます必要があります。問題は解決されるどころか、悪化しています。

 個人的なことを言えば、『殺処分』執筆中は過去の出来事かと思っていました。 しかし、そうではありませんでした。今、起こっていることなのです。自分の著書を終え、他の問題の取材調査に乗り出したいところですが、これらの調査結果を前にして、臓器狩り問題を放っておくわけにはいきません。

 臓器移植で中国に渡る人々の登録を

 大紀元:この報告書を発表することで、どんなことを期待しますか?

 イーサン:欧米社会での政策が変わることを望みます。中国の鉄道を爆撃したり、宣戦布告したり、経済関係を断ち切ることは求めていません。自分たちの手は汚さないようにしてもらいたいです。中国に臓器移植に行く人がいたら、記録に残すべきです。米議会や欧州議会で「臓器移植のために何人の人が中国に行っているのか」と私たちに尋ねること自体が問題です。議会が把握すべきです。医療上の守秘義務は理由にはなりません。米国のほとんどの州では、銃弾にあたって病院にかけ込んだら、医療の問題でなく警察の問題とみなされます。「ピストルの手入れをしていたら手が滑って射撃してしまった」と言っても、警察の問題です。

 大紀元:この問題はどこへ向かっていくのでしょうか?

 イーサン:究極的には、私たちにとって必要で信頼のおける回答を、中国から得ることです。ウェブ上のビデオやソーシャルメディアで起こることではありません。欧米の政府と国連がこれらの回答を要求するからです。

 中国から回答を得ることは非常に難しく、正義もほとんどないでしょう。私たちにとって、現代社会の中核にある試練です。このような悲劇に直面して人類ができることは、このジェノサイド(大量虐殺)を精査すること以外にありません。もっとも社会で尊敬される職業であるはずの医者が行っているのです。

 歴史を紐解いているのではありません。今、現在起こっていることです。人類史上最悪の隠蔽です。中国国家は、法輪功、ウイグル、チベットを撲滅することは最重要のことだと決定しています。この問題を露呈したものは処分され、証拠は隠滅されています。

 (おわり)

(翻訳編集・阿部慶子)


 英文元記事: China Human Rights Interview With Ethan Gutmann, Co-author of New China Organ Harvesting Report

イーサン・ガットマン 調査作家、ジャーナリスト、コロンビア大学で文学と国際外交の博士を取得。米国で長い歴史と伝統のあるシンクタンク「ブルッキングス研究所」外交政策アナリストを務めた。シンクタンク「民主主義防衛財団(FDD)」元顧問。

  中国問題の研究家として知られ、2冊の本『新中国を失う(邦題)』『殺処分』(原題:The Slaughter)がある。これまで米国議会、外交問題員会、欧州議会、国連など議会に出席して、外交問題について提言してきた。PBS、CNN、BBC、CNBCなどテレビにも出演。ウォール・ストリート・ジャーナル・アジア、ワールド・アフェア・ジャーナルなど著名紙で自身の分析を示している。

2016年6月24日公開の関連動画。臓器強制摘出の新レポートについて説明する、イーサン・ガットマン氏。中国の臓器強制摘出を停めさせる国際連合より(The International Coalition to End Organ Pillaging in China)

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