大紀元コラムニスト臧山

脅しで香港を操作しようとする、中国本土の恐ろしさ

2016/10/01 06:00

 9月4日の香港立法議会選挙を終えて、2人の政治家は記者会見を開き、選挙の前後で脅迫や尾行などの圧力を受けていたことを明かした。中国共産党は、本土と同じように、脅しにより香港政府を操作しようとしている。

 自由党の周永勤氏は、中央人民政府駐香港特別行政区連絡弁公室(中聯弁)から、今回の選挙で立候補の辞退を告げられた。また、深センで周氏本人や家族、友人の情報に詳しい「3人の北京人」から、行動を制限する圧力を受けた。これにより、周氏は投票が終わるまで香港を離れざるをえなくなった。

 無所属で“本土派”(注)の朱凱迪(エディー・チュー)氏に対しては、立候補を表明した時点で脅迫が始まった。選挙に勝利してからは、何者かから常時、尾行されるようになった。言い知れぬ恐怖を感じた朱氏は、家に帰ることもできず、毎日場所を変えて寝泊りしているという。

香港選挙にからみ「圧力がないことのほうが不自然」

 中国共産党の内情に詳しい筆者の友人によると、こうした本土からの圧力を受けないことのほうが不自然だという。政治の舞台に突然躍り出た朱氏について、党は十分な情報を得ていなかった。朱氏の生活拠点、収入源、家族構成、家族関係や社会関係など、あらゆる情報を早急に集めようとしていた。

 周永勤氏が味わった恐怖は、朱氏がこれから直面すると予想される脅しの典型だ。周氏は長年にわたり政治に携わっているため、彼に関する資料はすでに当局のコンピューターに蓄積されている。そのため、党が何らかの目的のため周氏を動かそうと思えば、そのデータベースにある情報が脅しの武器となる。

一部の人にとって、脅しは日常茶飯事

 大部分の香港人にとって、今回、周氏と朱氏が体験したことは、身の毛もよだつような恐ろしいものだと思われるかもしれないが、実は似たような事件は日々発生しており、一部の香港人にとっては日常茶飯事となっている。例えば海外で活動している人権活動家、もしくは中国本土に近しい血縁者のいる香港の民主活動家、共産党の弾圧を受ける法輪功はみな、同様の体験をしているはずだ。

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