児童の人身売買の影

上海、日本人の子ども連れ去り未遂 誘拐後の恐ろしさは…

2016/10/25 11:00

 在上海日本国総領事館は19日、市内の大型スーパー内で女児の連れ去り未遂が起きていたことを公式ページで明かし、在中邦人へ警戒を呼び掛けた。

 それによると9月25日、市内にある仏系大型スーパー「カルフール」古北店で、日本人の6歳の子どもが、見知らぬ中年男性から中国語で『家に帰ろう』と声をかけられ、腕を掴まれて引っ張られ」て連れ去られそうになった。

 子どもは家族と買い物に来ていたが、連れ去り未遂が起きたときは、1人でおもちゃ売り場にいたという。子どもは自力で男の手をふりほどき、家族のもとへ逃げ、ケガはなかった。

 2008年、台湾台北市にあるカルフール聯洋店で、韓国人の男の子の行方が一時分からなくなったケースがある。警備員が同店舗のビル内で発見したところ、髪を切られ、服が着替えさせられていたという。誘拐犯は、子どもの外見を変えて連れ去ろうとしたのではないかと考えられている。

児童人身売買グループ 子どもを「職業」物乞いにさせる

 最近、マレーシア英字紙「The Star」は、スクープ記事として、中国の児童人身売買グループの手口を報じた。犯罪者は、誘拐した子どもの身体を著しく損傷させ、しばらく拘禁して精神的に服従させる。同国で、中国人観光客が多く訪れる観光スポットで「職業」物乞いとして働かせていると報じた。

 誘拐された子どもは、こうして職業物乞いになるほか、路上パフォーマー、売春、また臓器を奪取されて売却されることもあるという。

 また、子どものいない海外の夫婦向けに、国際的な養子縁組プログラムに回されることもある。ロシア国営ラジオ「ロシアの声」は2013年7月、闇取引のなかで、中国の養子縁組組織には誘拐児童があてがわれており、これには当局が関与している可能性を指摘した。

 中国国内メディア「九派新聞」は1月、概算統計で、毎年およそ20万人の子どもが誘拐され行方不明となり、発見されるのは数人だと伝えた。

 中国には、戸籍を持たない人口が2.6億人いる。正規の職業に就くことは難しく、社会保障も受けられない。都市部へでかせぎに行く流動人口であり、多くは農民工だ。彼らから生まれた子どももまた戸籍がないため、失踪した場合、捜査は困難を極める。

(翻訳編集・佐渡 道世)

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