中国政治分析

中国 6中全会コミュニケから予想される4つの政治動向

2016/11/04 12:00

 中国共産党の第18期中央委員会第6回全体会議(6中全会)は10月27日に4日間の日程を経て閉幕した。同会議では、中国共産党は党内の風紀粛正をめぐる『新情勢下の党内政治生活に関する若干の準則』(以下は『準則』)の制定と『党内監督条例』(以下は『条例』)の改正を行った。また閉幕後に発表された会議を総括する6千字あまりのコミュニケでは、「習近平同志を核心とする党中央」と2回も明記され、党内において習氏が絶対的かつ最高な権力を有するのが確実となった。6中全会後、共産党内に以下4つの動向が予測される。

 「習核心」で権力集中強化と「江核心」の終焉

 今回の6中全会は習近平氏が執政して以来の重要な会議であり、または江沢民派閥との権力闘争においても重要な意味を持つ会議である。党内の汚職摘発に関する『準則』と『条例』は、習氏に「党核心」としての最高権威を与えただけではなく、対立する江派閥人員の一掃に権力基盤をも固めた。

 今年の初めから一部省政府のトップが「習近平氏を党の核心に」と呼び掛けてきたが、「習核心」の確立までに10か月間もかかった。これによって党内派閥間の闘争において習氏が優勢になったことが示唆された。

 鄧小平氏によって指定された江沢民時代の「江核心」と違い、激しい権力闘争の末に勝ち取った「習核心」はより重みがあることは言うまでもない。「習核心」の確立は、「江核心」の終焉を意味しており、また、江派閥の現任政治局常務委員の張徳江氏、劉雲山氏と張高麗氏の権力地位が後退することも意味している。一方、もし習氏が現在の最高権力機構の常務委員制度を廃止し、大統領制度に変更する意向があれば、「習核心」の確立は、その重要な一環になるのは間違いないだろう。

 習氏が来年19大の最高指導部人事決定権を掌握

 中国共産党の歴史を見ると、毛沢東氏や鄧小平氏が「指導の核心」として、個人的権威で中国共産党最高指導部の人事および政治運営に最終的な決定権を持っていた。江沢民も策略や陰謀を弄して、最高指導部人事決定権を握り、胡錦涛氏と温家宝氏に実権を渡さなかった。

 「習核心」の確立で、習氏の党内における政治と軍事の実権の掌握が確実となった。習氏は、来年開催の共産党第19回全国大会(19大)において、最高指導部の人事交代や新たな人事の選出についてより強い発言権を持ち、さらに最終的決定権を持つことになる。

 同コミュニケでは、「正しく人事を選定し正しく人を使うことは、党内政治生活を正常化する保障だ」「幹部、特に高級幹部を考察するには、まず党中央の基本路線を徹底的に実行しているかどうかを見なければならない」などを明示し、習氏の思想方針に一致しない幹部が19大の最高指導部に入ることができないと示唆した。

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