女ひとりで世界一周放浪記 11

リスボンで見て感じた大航海時代の光と影

2016/11/28 07:00

 皆様、こんにちは。前回の記事ではオーストリア滞在中の様子についてお伝えしました。その後の足取りですが、オーストリア滞在を終えてスペインとポルトガルを訪れました。今回はポルトガルに滞在した時の様子をお伝えしたいと思います。ポルトガルには9月11日から9月19日までの9日間滞在していました。

 七つの丘の都

 ポルトガルの首都リスボン。リスボンはヨーロッパで最も西にある首都で、テージョ川の河口に位置しています。ヨーロッパの首都らしからぬ、非常に素朴で親しみやすい雰囲気が漂っています。リスボンの街は起伏に富んだ丘陵地帯に広がっており、別名「7つの丘の都」とも呼ばれています。街散策をする際には坂道がとても多いので、バスやトラムなどの乗り物を利用すると便利です。それではリスボンでお馴染みの黄色いレトロな可愛いトラムに乗って、テージョ川沿いに足を運んでみましょう。

「7つの丘の都」と呼ばれるリスボンには坂が多い(田中美久 撮影)

 大航海時代の始まり

 市内中心部からテージョ川沿いを走るトラムに揺られて約30分、「ベレン地区」にやってきました。 ここベレン地区は、かつての大航海時代に、新大陸へ向けて多くの船が大海原に出港した場所です。大航海時代とは、15世紀から16世紀にかけて展開された、ポルトガルとスペインを中心としたヨーロッパ諸国による新航路や新大陸の発見が相次いだ時代のこと。この時代にヨーロッパ勢力は、現在のアメリカ大陸やアフリカ、アジアへ渡るための航路を次々と開拓していきました。そしてこの出来事は後に、世界史上に大きな転換をもたらし、近代への移行を示すことになりました。

 大航海時代は、ポルトガルによるアフリカ西海岸進出から始まりました。15世紀はじめ、ポルトガルの王子、通称エンリケ航海王子は、航海技術の発展と未開地の探検を精力的に推し進めました。彼がアフリカ西岸への進出を図ったことを契機に、大航海時代は幕を開けたのです。ポルトガルには大航海時代に名を残した偉人として、アフリカ南端の喜望峰到達に成功したバルトロメウ=ディアスやインド航路の開拓に成功したヴァスコ・ダ・ガマなどの名が挙げられます。ポルトガルのこのような動きに対抗したスペインが、思いがけずアメリカ新大陸を発見しました。それ以後、主にポルトガルによるインド・東南アジア進出、スペインによるアメリカ新大陸の支配が展開したのです。

テージョ川に面して建つ要塞「ベレンの塔」(田中美久 撮影)

   大航海時代の繁栄の象徴

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