中国の内幕

中国習政権の指示「任期はここまでだ」梁振英氏 再選断念の裏事情

2016/12/15 19:19

 香港特別行政区長官の梁振英氏は9日、家庭の事情で来年3月の次期長官選挙には出馬しないと発表した。中国習近平政権に近い情報筋によると、習政権は、4年間の梁長官のもとで香港社会に大きな混乱が起き、国際的に習政権が批判される要因と考えており、梁氏の来年以降の再任を認めないことを決定したという。

 情報筋は大紀元の取材に対して、習近平国家主席と家族ぐるみの付き合いがあり、習氏から深い信頼を寄せる中央政府高官2人が8日夜、香港で梁振英氏と面会し、習氏の「(任期は)ここまでだ」との指示を直接梁氏に伝えた。また、梁氏のメンツを保たせるため、本人から再任しないと発表させた。

 情報筋は、梁氏が行政長官に就任してからこの4年間に、香港市民間の対立が深まり、社会混乱が拡大したことに、習政権が強く不満に思っている。さらに梁氏が来年3月以降再任すれば、社会的紛争がさらに激しくなると懸念しているという。

梁振英、習近平政権の敵対勢力・江沢民派の香港勢力でリーダー的存在

 梁振英氏は中国共産党内江沢民派閥メンバーの前国家副主席曽慶紅氏の側近で、江派閥香港勢力のリーダー的存在だとみられている。2014年、江派閥メンバーである張徳江氏(中央政治局常務委員)が委員長を務める全国人民代表大会(全人代)常務委員会は、2017年香港行政長官を直接に選出する「普通選挙」を白紙にした。

 これに対して、梁氏の指示の下で香港政府は、強く「普通選挙」を求める市民や学生が行なった、いわゆる「雨傘運動」を、武装警察を発動して強行的に抑え込んだ。「一国二制度」で高度な自治が保障される香港で、このような流血事件があったことに世界各国から非難された。

普通選挙を求める民衆が雨傘を持って抗議した「雨傘革命」。2015年10月、すでに活動は一カ月たったが、数万人が集まった(Paula Bronstein/Getty Images)
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