来るべき大変革

常委制の廃止を見据える習政権 

2017年01月21日 17時00分

 中国の最高指導者に就任して以来、さまざまな改革を推進している習近平国家主席だが、利権を奪われることを恐れる江沢民派から、猛烈な反発を受け続けている。習陣営は、現在の政治局常委の分権管理システムが、全面的な改革を推進するにあたり足かせとなっていることを認識し、常委制廃止のシグナルを発し続けている。

常委会をとりまく権力闘争

 中国共産党中央政治局は、中国の共産党体制における最高権力機関であり、その中央政治局の常務委員会(常委会)は、党の意思決定を行う最高機関としての機能をはたしてきた。中共体制の中でもトップクラスのブラックボックスと言える政治局常委会だが、これもまた政治の駆け引きから生まれたものだ。常委会の内外では常に様々な権力闘争が繰り広げられてきた。

 2002年11月に開催された16大(中国共産党第16次全国代表大会)で引退予定の江沢民だったが、在任中に行った数々の悪政について責任追及を受けるのではないかと案じ、共産党総書記の座を明け渡す前に、常委の数をそれまでの7人から9人に増やし、政法委の羅幹、宣伝部門の李長春をねじ込んだ。これにより、常委会での江派勢力を増強し、胡錦濤元国家主席と温家宝元総理の実権を骨抜きにすることに成功した。

 小組治国で旧弊を打破

 12年11月に開催された18大では、この9人常委制が元の7人制に戻された。習主席は就任後、江沢民を中心とする「第二中央」に対抗するために、「小組治国(臨時チームを活用して国政を運営する)」という戦略を用いた。

 習陣営は「中共中央全面深化改革領導小組(全面改革の最高指導機関)」「中共中央国家安全委員会」「中共中央財経領導小組(国の経済面において核心となる指導決定部門)」「インターネットの安全と情報化領導小組」といった重要な臨時チームを10以上も設立し、習主席自らがこれら10余の中央領導小組のリーダーを兼任した。反腐敗運動の名のもとに大量の江派高官を処分すると同時に、「小組」の形で権力の奪回も図ってきた。

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