中国VPN禁止でネット不自由な企業 救い手となるソフトは?

2017/01/27 06:00

 自由度は世界最悪とされる中国のインターネット環境は、さらに不自由さが増すことになった。当局は最近、VPNを官製のものに限ると指示したことで、おもに中国駐在の外国企業や海外取引を行う中国企業らはその運営に支障をきたしている。そんななか、中国ネット検閲突破を目的に作成されたソフト「フリーゲート(FreeGate、自由の門)」がふたたび注目を集めている。 

アラブの春で知名度高まる

 フリーゲートは、主にイランや中国、北朝鮮などのネット自由度の悪い国で、ソーシャルメディア(SNS)や動画サイトを利用するために使用されている。2010年、中東の民主化運動「アラブの春」でダウンロード数が一気に加速し、知名度が高まった。当時、イランやシリア、エジプトなどの当局は、民衆蜂起を抑制する目的で、厳しいネット規制を張っていた。

 フリーゲートは2001年、米国在住のIT技術者Bill Xia氏が作成。同氏のソフトウェア開発会社「動態網絡技術公司(Dynamic Internet Technology)」が無料配布している。匿名性が保たれるVPNプロキシ―を使用し、利用者のプライバシーを守りながら、「金盾」など規制を潜り抜けることができる。

 中国共産党が封じる「六四天安門事件」などの民主化運動、弾圧対象の「法輪功」「フリーチベット」などの情報を、中国本土のインターネットユーザに提供する目的で作成された。

 1月22日、中国情報管理当局はおもに商業目的で使用されるVPNの全面禁止を通達した。期間は14カ月で、当局が風評に最も神経をとがらせる、5年に一度の全国人民代表大会(全人代)時期まで。

 VPN規制について、個人使用の利用はまだ「違法」でないとされる。しかし中国ネットでは、VPNが不可能になった、あるいは接続が困難になった、などの声が上がっている。

 フリーゲートは、スマートフォン向けならばアップルストアやグーグルプレイ、パソコン用ならばCNETなど大手ソフトダウンロードサイトで入手できる。中国本土にユーザがいる場合、ソフトをダウンロードした媒体を郵送するか、メールに添付して送ることができる。

中国本土の全通信量3分2アクセスで妨害 なおも自由を提供

 2014年、同社ホームページ「動態網(dit-inc.us)」は、中国のインターネット通信量の3分の2が集中するという大量アクセスによる運営妨害に遭った。しかしながら、現在までに多くの中国国内のネットユーザに自由なネット環境を提供してきた。米国在住の中国民主活動家Cecilia Lan氏は「フリーゲートはこれまで使った検閲突破ソフトでは最高」「中国共産党が壁を高く作れば作るほど、フリーゲートはさらなる技術更新をしている」と2015年、大紀元英語版の取材に答えた。

(翻訳編集・佐渡 道世)

関連記事
^