女ひとりで世界一周放浪記 14

本質を見据えた支援とは

2017/03/11 07:00

 今回は、世界一周の現地リポートとしては最後となる東南アジア編。カンボジアでの滞在中の様子をお伝えします。

 カンボジアには13日間滞在し、そのうちの3日間は、タイとの国境付近に位置するタサエン村に泊まりました。ここでお世話になったのが、地雷撤去処理の第一線で活躍されている高山良二さんです。

 カンボジアには内戦時に埋められた地雷がいまだ400〜600万個残されています。タサエン村はポルポト政権が最後の砦とした場所にあり、いまだあちこちに地雷が埋まっています。地雷に汚染された農村地域は復興が遅れ、村人の多くは貧しい生活を送っています。そんなタサエン村に救いの手を差し伸べたのが高山さんでした。

地雷撤去処理の第一線で活躍される高山良二さん(田中美久 撮影)

 高山さんは陸上自衛隊に36年間勤務していました。1992年にPKO活動でカンボジアに派遣され、そこでカンボジアに対して特別な思いを抱くようになったそうです。日本に戻ってからも「カンボジアでやり残したことがある」という思いを抱き続け、自衛官を退職すると、すぐにカンボジアに渡りました。その後、高山さんはNPO法人IMCCD(国際地雷処理・地域復興支援の会)を設立し、約15年間、タサエン村を拠点とした地雷撤去処理活動に尽力しています。村人は高山さんのことを「ター」と呼び、親しんでいます。「ター」とはクメール語で「おじいさん」という意味です。

 高山さんの活動は、地雷撤去処理のみならず多岐に渡ります。いろいろな活動を見学させてもらいましたが、その中でも「支援とは本質を見据えたものでなければならない」という高山さんの言葉が印象的でした。支援における本質とは一体何なのか。なぜ本質を見極めることが必要なのでしょうか。

 地雷撤去の処理作業をする人たちはデマイナー(地雷探知員)と呼ばれ、貧しい家計を支えるために、村人たちが志願してメンバーになっています。選ばれた村人は、トレーニングセンターで訓練を受け、デマイナーとしてデビューします。

デマイナーの皆様と(田中美久 撮影)

 デマイナーは、2人一組が基本です。1人が雑草や木を地面ギリギリまで取り除き、後ろで待機していたパートナーが金属探知機でその場所を探知します。金属反応の音が鳴ると、緊張が走りました。この金属が何であるかを慎重に調べていきますが、この時が最も危険な瞬間です。今回は地雷ではなく手榴弾で、危険は無いとのことで胸をなでおろしました。

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