胡耀邦夫人の告別式に習主席ら党幹部が続々と参加 国営メディアの報道なし

2017年03月24日 12時00分

 3月11日、胡耀邦・元中国共産党総書記の妻、李昭さん(95歳)が北京で病気により死去した。3月17日午前に北京の八宝山革命公墓で行われた告別式には、習近平国家主席ら常委7人がそろって参列したが、中国国営メディアはこのニュースを報じていない。

 同日午前7時、李昭さんを追悼するため中国各地から駆け付けたたくさんの民衆が、告別式会場へ集まった。習近平国家主席、李克強首相をはじめとする現職の常委7人や、胡錦濤・前国家主席や温家宝・元国務院総理、朱鎔基・元国務院総理なども含まれ、大勢の現職、退職幹部らが花輪を送った。

 告別式に参列した人がネットに投稿したところによると、習主席ら常委7人と、胡錦濤氏をはじめとする前常委6人が列席して哀悼の意を表した。だが国営メディアは、いずれもこの様子を報じていない。

偲ばれる胡耀邦・趙紫陽時代

 米国営放送ボイスオブアメリカが、複数のルートで確認したところ、習国家主席ら常委7人が告別式に参加したことは事実。今回の告別式は当局が予め人数制限の措置を取ったが、それでも自発的に参加した市民が多く、鄧小平の告別式以来の最大規模のものとなった。参加した人々がこのような形で胡耀邦時代に対する評価と現状に対する不満と失望を表そうとしている、と22日の報道で伝えた。

 告別式に実際に参加した中国人作家の馬老鬼氏は、その時の様子を即日ネットに投稿した。まず会場に入ったのは党幹部らで、長蛇の列をなした一般市民は彼らが参列を終えるまでの約2時間を会場外で待機していた。

 「3000人以上が参列したと聞いている。私の横にいたのは80代の老人で、そのほかにも成都や蘇州、石家庄など地方からの人もいた。紅二代(訳注:1)もいたが、多くは一般の中国人だった。恐らく参列者のほとんどは李昭さんのことを知らないだろう。彼らは胡耀邦をしのぶためにここに来たのだ」

 ある中国メディアの記者は、参列者の数を4000人以上と推定している。訃報と小さな花束を持った民衆は、会場となった八宝山公墓大礼堂の外で、入場を許されるまで辛抱強く待っていた。地方から駆け付けた人も多く、涙を流していた人も少なくなかったという。

 ネットユーザーの間からは、「民衆は胡耀邦・趙紫陽時代を偲んでいたのだ」、「参列者らは、自ら死んでいった(訳注:失望して心が死んだという意味)あの時代、そしてあの時代に存在した信念と希望を見送っていたのだ」といった声が挙がっている。

 ユーザー名「北京のマイク」は、89年の天安門事件を回顧して「その年、死去した胡耀邦を悼むために天安門広場に集まった大学生らも、もう中年になってしまった」と感慨深いコメントをした。

胡耀邦の葬儀で、李昭さんは鄧小平との握手を拒んだ

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