カナダ国会議員「中国への移植ツーリズムを違法化へ」党派超えて働きかけ

2017年04月10日 22時23分

 カナダの保守派国会議員ガーネット・ギュニス氏は、カナダ人が海外で出所不明な臓器を使用した移植手術を受けることを犯罪とする法案を成立させるため、党派を超えて働きかけている。法案では主に中国への渡航が想定されている。同議員が6日にオタワの国立記者会館で開かれた会見で明かした。

 この法案は、人権弁護士デービッド・マタス氏とカナダ政府元官僚デービッド・キルガー氏が、中国の法輪功学習者は臓器を強制摘出され死亡しているとの10年間にわたる調査報告に基づく。

 ギュニス議員は4日にオタワの国立記者会館でキルガー氏と、女優で人権活動家アナスタシア・リンと記者会見を開いた。ギュニス議員は「この類の基本的人権に関わる法案(可決)は急務」「党派を超えた協力が必要」と語った。

 同様の法案はスペイン、台湾、イタリア、イスラエルの議会で通過している。

 ギュニス議員は、「法案では特定の国を名指ししていないが、明らかに主に中国の問題だ」と述べた。多数の死者が出ていると考えられている中国の違法な臓器ビジネスを止めるため、「2つの面で法律が必要」とし、1つはカナダ人が海外でこの犯罪に関わることを抑制すること、もう1つは、海外からこの関係者の入国を禁ずること。

 アナスタシア・リンさんは、臓器摘出に関する実際的なプロセスを説明した。「手術中、被害者は生きていて、心臓や肝臓などが摘出されることで死亡する」。

 マタス氏とキルガー氏は、調査ジャーナリストのイーサン・ガットマン氏と共に2016年6月、中国の病院では2000年以来、移植手術は年間6万〜10万件で、中国当局の発表数である年間1万件と大きく異なると指摘するレポートを発表した。この推計は、中国医療情報誌と医師らの告発に基づいている。

 レポートによると、強制臓器摘出の対象は、中国共産党政権が社会の安定には不都合とみなして投獄した「良心の囚人」。チベット族、ウイグル族、人権・民主活動家、法輪功学習者らがふくまれ、大半は法輪功学習者だという。

 キルガー氏は「法輪功学習者は喫煙や飲酒はせず、気功により健康的だと知られているため、臓器が好まれて選ばれている」と述べた。また、このように大規模で組織的な臓器収集を行えるのは、専制政治下の中国だけだと述べた。

 マタス氏とキルガー氏はこの問題の取り組みを評価されて2010年ノーベル平和賞候補となった。ガットマン氏も2017年同賞候補になっている。

(翻訳編集・佐渡 道世)

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