北京の弁護士・余文生氏

「中国人、目を覚まして!」ファシスト国家でしか起きないことが起きている(4)

2017年04月22日 15時53分

弁護士の一斉拘束 留置所で非人道的なあつかい

 記者:709事件(2015年7月9日から始まった、人権派弁護士の一斉拘束事件)について、どのようなことが起こりましたか?

 余弁護士:「709」で大勢の弁護士が拘束されました。私は8月6日の夜、ドアをこじ開けて家に押し入ってきた警察から手錠をかけられ、そのまま連れ去られました。その後の24時間の間には、トイレに行かせてもらえないといった、非人道的な扱いを受けましたし、最初の10時間には「背铐(鉄製の椅子に座らされ、幅の広い背もたれを囲むように腕を後ろ手に回した後、無理やり手首に手錠をかけるというもの)」という拷問を受けた。

 釈放されてからほどなく、私は「709」で拘束された王全璋弁護士の弁護を引き受けた弁護士2人が(当局からの)圧力を受け、弁護を断念したことを知りました。私はすぐに王弁護士の奥さんを尋ねて、自分が代わって弁護を引き受けたいと申し出ました。私が王弁護士の弁護を引き受けたことには、こうしたいきさつがありました。

 この時から、私は天津に十何回も通って王全璋弁護士との接見を要求しました。ですが当局は、国家の安全を脅かすといった理由で接見を認めようとしません。私が王弁護士の法廷弁護士であることはまだ認められましたが。

ファシズム国家でしかありえないこと 709は中国の小文革

 ですがこの案件が検察院に届けられると、検察院は私の弁護士としての身分すら認めませんでした。王弁護士が、弁護士は不要と表明しているというのが表向きの理由でしたが、これは私を強制的に解任するためです。法律では、被告人が弁護士を解任する場合は書面による通知が必要だと規定されています。ですが私と程海弁護士を解任するという書面通知は受け取っていませんし、口頭での解任には何の法的強制力もありません。

 「709」は中国の「小文革」と言っていいでしょう。ほんの数日の間に弁護士や人権活動家が弾圧された、小型の文化大革命です。ファシズム国家でしかありえないようなことが、21世紀の中国ではいまだに発生しているのです。

昨年7月に拘束された北京の王宇弁護士(ネット写真)
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