「一帯一路」サミットに課題残る 非難される北朝鮮の出席、インドの参加拒否(2)

2017/05/17 13:39
前回記事のあらすじ:中国主導の経済サミット「一帯一路」が閉幕した。いっぽう、多くの国は政策に懸念を示している。欧州各国は共同声明の署名を拒否し、ロシアは「一帯一路」とのリンクを狙っている。

 4.北朝鮮代表団出席

 国際社会で挑発行為を繰り返している北朝鮮と中国当局はこのほど、関係が悪化したにもかかわらず、中国当局は北朝鮮にサミットへの参加を招待した。北京にある駐中米国大使館は中国外交部に対して、「間違ったメッセージを送ることになる」との書面を送り付けて抗議した。 

 いっぽう、招待を受けた北朝鮮側は、同サミット開幕当日の早朝で新型中長距離弾道ミサイル「火星12」を発射し、中国当局を立場のない状況に陥らせた。また、国際社会の同サミットへの関心を低下させた。

 サミットに参加した北朝鮮代表団は各メディアとの接触を避けるように、控え目に行動していた。

   中国当局は核・ミサイル問題で北朝鮮に対して厳しい制裁措置を実施すると表明しながら、「一帯一路」参加国にインフラ整備を支援する国際会議に北朝鮮を招請したことから、中国当局が依然として北朝鮮の後ろ盾であることや当局の「一貫性を欠ける」特徴を表したとみる。

中国主導の経済サミット「一帯一路」が北京で5月15日、16日に開かれた。円卓会議の様子(Getty Images)

 5.インド、サミットに参加拒否

 中国当局がパキスタンとの間で提携している「中パ経済回廊」を「一帯一路」構想に取り入れ、インドとパキスタンが主権を争うカシミール地方でダムを建設することに対して、インドは強く反発した。過去、インドとパキスタンの間で起きた3回の戦争のうち、2回はカシミール地方の領有権をめぐるものだった。

   インドは同サミットへの出席を拒否したうえ、他の国に対して今後巨額な負債に耐えなければならないと警告した。

 ロイター通信は、中国の資金援助で行われる大型インフラ建設プロジェクトによって、援助対象国は債務返済の負担が重くなる可能性があることは、新シルクロード経済圏構想の一つの欠点だとの認識を示した。

 6.人権問題、融資の不透明さ

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