纏足の習慣に新解釈 欧米研究者が指摘「女性を長時間の手仕事に従事させるため」

2017/05/26 10:45

 中国で1000年以上に続いた「纏足」。女の子の足が大きくならないように親指以外の指を下へ折り曲げて布できつく巻く。小さな足は男性の性的関心を誘い、女性の良縁のために行われた習慣だと考えられてきたが、CNNは22日、この説に異を唱える研究者が現れたと報じた。

 纏足は、何世紀にもわたって中国人女性に苦痛を与え続けてきた。纏足により足を人為的に変形させ、よちよち歩きしかできなくなった女性の数は、数百万にも上ったとみられている。

 このほど出版された『Bound feet,Young hands(纏足女性、手工業の若い担い手)』の著者の1人、ローレル・ボッセンさんは、従来は、纏足は「三寸金蓮」(10cmほどの、金色の蓮の花びら)と例えられるなど、男性の審美眼を満足させ、女性が豊かな暮らしを手に入れるために必要な手段とみなされていた。

 だがボッセン氏は、この説には誤りがあると指摘している。

女の子を労働人員として、座ったままの単純作業に従事させる

1901年、纏足の女の子たち(ralph repo)

 纏足という習慣が1000年以上もの間続いたのは、経済的な要因だと同氏は指摘している。纏足を施すことによって、小さな女の子を座ったままの単純作業に従事させることができるようになる。

 子供は家庭にとって重要な労働人員だ。特に農村部では、女の子は7歳ごろから糸つむぎや機織りといった手仕事を始めていた。安価な工業製品が出回ってこうした手工業品を淘汰するまで、纏足の習慣は消えなかった。

 ボッセン氏は、「纏足を性愛という優雅な秘め事の対象としてみなすと、歴史を大きく歪曲することになる」と指摘している。

 同氏はかつてカナダのマギル大学で教鞭をとっていた人類学者で、纏足の研究は米国セントラルミシガン大学のヒル・ゲイツ氏と共同で行った。2人は中国の農村地帯で約1800人の老婦人から聞き取り調査を行った。彼女らは中国に残った最後の纏足世代の女性。

 調査の結果、家庭で作られる布製品が大きな収入源となっていた一部地域では、最後まで纏足の習慣が残っていたことが分かった。この地域では、それよりもっと安い工業製品が手に入るようになってから、纏足の習慣が廃れていったことも分かっている。

 女の子が機織りなどの仕事を始めた年齢は6歳から7歳ごろで、この時期は彼女らが纏足を始めた時期とほぼ一致している。

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