党ナンバー2と目される王岐山 

大トラを狩りに行った?姿を消した反腐敗キャンペーンの立役者

2017年06月20日 20時25分

 今年4月から、逃米中の江沢民派の実業家・郭文貴から攻撃され続けている共産党中央政治局常務委員・王岐山(序列7位中6位)氏だが、全く相手にしていない模様。習近平国家主席の片腕とされる王岐山氏は5月13日、訪中したラオス国家主席との会談でメディアの前に姿を現した以外、公の場に姿を見せない。過去の事例から、反腐敗運動をすすめる同氏が、ターゲットとしている大物腐敗官僚「大トラ」を失脚させる前兆か。それとも秋に開催される19大と何らかの関係があるのか。さまざまな見方が錯綜している。

大トラを狩りに行った? 姿を消した反腐敗キャンペーンの立役者

 一部の海外メディアの分析によると、王岐山氏が「姿を消す」と、その後必ず腐敗官僚「大トラ」が失脚するというパターンがあるようだ。例えば、2014年5月から1カ月近く公の場に姿を見せなかった王岐山氏が、再び現れてから1カ月未満の間に、それぞれ江沢民派の重鎮で副大臣級の徐才厚大臣級の周永康が立て続けて失脚した。また、2015年7月に王岐山が3週間ぶりにメディアの前に現れたが、その日に、同じく江沢民派で副大臣級の郭伯雄が党から除籍され司法に移送された。

 そのため、今回はまた重量級の「大トラ」が失脚される兆しではないかという見方もある。

 しかし、今の政治背景は、米国に渡り共産党内のスキャンダルを暴露し続ける実業家・郭文貴が、王岐山氏の家族に関する情報を暴露し、攻撃しているため、かなり複雑になっている。今秋開催される19大では、常務委員入りが有力視されてきた王岐山の進退が、注目されている。慣例を破ることなど意に介さない習主席にとっては、常委の年齢制限や不文律といったものは柔軟になりそうだが、王の留任が実現するかどうかは、習主席が王の留任を望み、王にもその意思があるかどうかにかかっているとみられる。

反腐敗を指揮 王岐山氏は党ナンバー2とも目される人物

 習国家主席が2012年の党18大で党総書記に就任すると同時に、王岐山氏が中紀委書記の座に就いた。その後、反腐敗運動を指揮して腐敗官僚を次々と失脚させたことで、習主席が党内で「核心」の地位を確立することができたのは確かだ。その過程で王岐山氏は実質的な党のナンバー2と認められてもおかしくないほどの実績を挙げており、かつての部下たちまでも次々と重要ポストに抜擢されている。

夕暮れ時の北京天安門広場(Getty Images)
^