修煉ストーリー

9・11直前に貿易センタービルを去った人 運命の選択

2017年07月13日 07時00分

 2001年9月11日、米ニューヨーク中心地で、2機の飛行機が世界貿易センタービルに激突し、ビルは倒壊した。同ビルに入る一流企業の金融コンサルタントを務めていたナディアさんは、この9・11の3週間前に会社に辞表を提出しており、事件当時、ビルにいなかった。

 ナディアさんが貿易センタービルを離れたきっかけは、長年探していた生きる意味とその価値を知るための「道しるべ」を手にしたためだった。あの凄惨な事件の数カ月前に法輪大法の修煉を始めたナディアさんに、話を聞いた。

長年「生きること」に対する疑問

 ナディアさんは、イエス誕生の地として知られるエルサレムで生まれた。伝統的なキリスト教の家庭で育ったが、その教えには完全に信服できなかった。「聖書には多くの戒めと教義への順守がありますが、なぜそのようにしなければならないのかは説明されていません」と述べた。

 十代で米国へ渡り、金融学を学んだ。2000年初頭、40歳のころには、貿易センタービルに入る一流企業の金融コンサルタントを務めるほど、経済エリートの仲間入りをしていた。

 しかし、ナディアさんは「生きていることへの疑問をずっと持ち続けていました」と語る。神秘さに惹かれて、ヨガを練習したこともある。完璧主義のナディアさんは、仕事で多忙であるにも関わらず、多い時は一日6時間もヨガに費やした。皮肉にも、ハードな練習で身体に負担がかかり、ひざを負傷して2001年に手術を受けた。

 手術後、復職できたものの、ナディアさんは虚無感に悩まされた。「一生懸命に打ち込んでも、ヨガは私の『生』に対する疑問の答えにはならなかった」。真理は得られず、身体も壊した。ナディアさんは人知れず、泣いていた。

 雑踏のなかのニューヨーク。ふとアスファルトの地面に目をやると、1枚のチラシが目に留まった。「私の探し求めていたものだと直感しました」。それは、中国伝統修煉法・法輪大法の資料だった。

 「生きる意味の探求」の旅において、その道しるべを見つけた瞬間だった。ナディアさんは、法輪大法の教本である『轉法輪』を読むと、「真・善・忍の法理、宇宙の構成と進化、物事のつながりなど、内容の深さに引き込まれました」と語った。ナディアさんは、修煉の道を歩むことを決意した。

9・11前、世界貿易センタービルから離れる

 修煉して間もなく、より修煉に時間をかけるために、多忙な貿易センタービル89階での仕事を辞めた。当時は、憧れのマンハッタンの摩天楼での仕事を辞めることに、周囲は驚いたという。その3週間後、2001年9月11日、世界を震撼させた9・11事件が起きた。1機の飛行機が激突したのは1号ビルの94階から98階で、ナディアさんの勤め先の数階上。同僚の数人はその事故で亡くなったという。

 もし、路上であのチラシを拾っていなければ―。ナディアさんの運命は変わっていたかもしれない。

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