中国西安で暴雨、6千体もの兵馬俑があわや浸水被害

2017/07/20
更新: 2017/07/20

18日、中国の誇る世界遺産で6千体もの兵馬俑が保管されている「兵馬俑1号坑」があわや浸水――となりうる事態が起きた。しかも、排水は職員たちによるバケツを使った水の汲みだしなど手作業で行われていることが明らかになり、当局の歴史的建造物への管理不足が指摘されている。

地元紙・華商報によると、当日午後3時頃から1時間ほど中国陝西省一帯は豪雨に見舞われた。この影響により西安市臨潼区にある秦始皇陵博物館の一部が浸水。観光客で賑わっていた1号坑館内の廊下へと雨水は流れこんだ。一時くるぶしが浸かるほどであったという。

雨脚が弱まった後、同館職員らはバケツ汲みなどによる排水作業を行なった。

その後、国内のメディアに対して「兵馬俑を含む館内にある出土品に被害はなく、通常に営業している」と、館長補佐・郭向東氏は述べている。

ネット上では、「2千年もの間浸水を受けなかった兵馬俑が、展示館で浸水にあうの?」「一人150元(約2400円)もの入場料を取っていながら、なぜ排水システムがこれほど弱いのか?」「ご先祖様の物を掘り出しても、きちんと保護していない。地元政府の金儲けの道具となっている。千古の罪人だ」といった非難のコメントが寄せられた。

(翻訳編集・張哲)

関連特集: