北朝鮮問題

社会インフラを壊滅させる電磁パルス攻撃 日本の対策は?

2017年09月07日 22時34分

 菅義偉・内閣官房長官は7日午前の会見で、北朝鮮が3日に強行した核実験に先立ち、電子系統に壊滅的な打撃を与える電磁パルス(EMP)攻撃もできると主張していることについて、「万が一の備えとして、国民生活の影響を最小限にするため、政府は必要な対策をとる」と述べた。専門家は「北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICBM)よりEMP攻撃を先行させる」との見方を示しており、人々の生活に甚大な損害をもたらすEMP攻撃について、注目されている。

 朝鮮中央通信は3日の核実験前、金正恩・朝鮮労働党委員長が「水爆」を視察し、開発された核弾頭について電磁パルス攻撃を可能にする多機能弾頭だと報じていた。

電磁パルス攻撃とは?

 電磁パルス攻撃は、高度30~400キロの上空で核爆発を起こして、人工的に強力な電磁波をともなう「雷」を発生させ、現代社会を支える電気系統を故障・誤作動を引き起こす。具体的な被害は、大規模な停電、電気で制御するガス・電気・水道のライフラインの供給の停止、原子力・火力・風力・太陽光など各種発電所の制御不能、パソコンや電話などのデータ破壊と機能停止、交通インフラをマヒさせるなど。

 また、爆発させる上空の高度が高ければ迎撃は困難で、大気圏再突入技術もいらない。高高度の核爆発で、地上に熱戦や衝撃波は届かず、直接人や建物を損傷しないと考えられる。しかし、人の暮らしを非正常化させる被害が想定されている。

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 韓国の公共放送、KBSは9月3日夜、電磁パルス攻撃により、生活環境における「基幹施設が停止したり誤作動を起こしたりして、石器時代に戻るだろう」との専門家の見方を伝えた。 

 電磁パルス攻撃の影響は広範囲にわたる。シンクタンクの日本戦略研究フォーラムによれば、もし爆発規模10キロトン(TNT火薬換算)の核爆弾が、東京の上空、高度100キロで爆発した場合、電磁パルスの影響範囲は直径2200キロにおよび、北海道から九州が対象となる。

 2004年、米国議会で公開された報告によると、電磁パルスで全米の社会インフラが崩壊すれば、復旧に数年かかり、損害は数百兆円。食料や燃料不足と衛生面の悪化により病気の蔓延や飢餓が発生し「1年後に米国民の9割が死亡」と、背筋が凍る数字を出した。

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