謝燕益弁護士、709事件の記録を上梓 序文全文

2017年09月14日 19時40分

 2015年7月9日、中国全土で人権派弁護士一斉拘束という人権弾圧の嵐が吹き荒れた。この事件で、王宇、王全璋、李和平、謝燕益、周世鋒、謝阳、隋牧青、李春富など第一線の人権弁護士を含め、多くの弁護士やその助手が中国当局に拘束され、いまだに安否が確認されていないメンバーがいる。

 謝燕益弁護士は、釈放されるまで実に553日間違法に拘束された。謝氏が獄中で遭遇したという命懸けの試練とは、いったいどのようなものだったのだろうか。謝氏はご自身の体験も含めて709事件全般の経緯とそれについての思索を20万字に及ぶ『709纪事与和平民主100问(709事件の記録と平和民主主義に関する100問)』にまとめ上げた。

 謝氏の許可を得て全文は現在、中国語大紀元のウェブサイトで連載中。以下は、同じく709事件で不当逮捕された李和平弁護士の妻、王峭嶺さんが寄せた序文である。

『709弁護士一斉拘束事件』序文

 709事件で拘束された夫を救うために奔走したこの2年、妻としてもっとも知りたいと願っていたのは、収容所内部で夫たちの身に何が起きたのかということだった。

 私はかつて、「幻想」を抱いていた。まさか、弁護士である夫が暴行されることはあるまい、まさか、食事も与えられないことなど、ない…。でも、現実は私が間違っていたことを証明した。夫らは、暴行を加えられ、食事も満足に与えられていなかった。そのうえ薬物を無理やり口から流し込まれ、無理な姿勢を取らされたまま長い時間固定され、家族の命が惜しくないのかなどと脅迫されていた。そして、外部からも完全に遮断されていた。

 谢燕益弁護士の著書には、私も熟知している状況が記されている。それらは私の夫である李和平から聞いたこととよく似ているのだ。李春富弁護士も、謝陽弁護士の奥さんも、そして709事件に関わった多くの弁護士や一般市民も似通ったような体験を描写したことがある。

 重要なことは、獄中で夫らの身にこうしたことが起こっていた時、外にいる私たちにはなすすべがなかったという点だ。弁護士との接見も阻まれ、夫らと連絡を取る手段はなにもなかった。そのため、夫が拘束されて6カ月が過ぎるまで、私たちは彼らがどこに収監されているのかさえも分からなかった。ましてや、残虐な拷問が日々彼らに行われていたことなど知る由もない。私はそのころ、まだ幻想を抱いていた。6カ月経てば夫が帰ってくるという幻想を。だが私の幻想はのちに、徹底的に打ち砕かれた。

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