人権問題

「中国のゲシュタポ」2017年前半、法輪功1万人以上が拘束や嫌がらせ=調査

2017年11月06日 15時00分

 国内外の法輪功迫害情報を収集し統計する「明慧ネット」の調査によると、2017年1月~6月、少なくとも中国国内の法輪功学習者3659人は当局により身柄を拘束され、7209人が公安や地域の共産党当局に嫌がらせを受けていることが分かった。

 同期間までに不当に連行された法輪功学習者は3659人。1676人は家に帰されたが、残りの1983人はいまだに拘禁もしくは行方不明となっている。その連行人数の多いのは山東省530人、遼寧省329人、河北省317人。1174人は、パソコンやプリンター、法輪功の書籍、印刷物、現金などが没収された。

 同サイトによると、共産党政治法律委員会、公安部は不法捜査、住宅に不法侵入、職権濫用、私財強奪、破壊などの法外行為で、学習者たちを虐げている。この指揮は、党のイデオロギー保持を目的とする安全保障機関・610弁公室が行っているとサイトは伝えている。

 610オフィスともいわれ、弾圧における残忍さは悪名高いナチスドイツの秘密警察「ゲシュタポ」に例えられている。国際人権団体フリーダムハウスによると、この組織は江沢民・元主席が全土の共産党支部に組み入れ、中国憲法、法律およびあらゆる司法系統に拘束されない法外機関。北京の著名な人権弁護士・余文生氏によると、610弁公室の決定や動きには法的許可はなく、「違法機関」と指摘する。

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 サイトによると、今秋から見られる当局の嫌がらせ行為に「ノック行動」がある。頻繁に警官が学習者の自宅を訪問し「修煉をまだ続けるか」「他の学習者の居場所を教えろ」と問い続け、本人や室内の写真やビデオを撮り続けるというもの。共産党は、恫喝で恐怖心を与えることにより個人の信条を放棄させることを狙う。学習者家族のみならず近隣住民にも影響が及ぶ迷惑行為といえる。

富豪であっても、外国籍取得でも、迫害対象

ミス・カナダ、中国で拘禁中のカナダ籍富豪
解放を求める

 法輪功迫害は、たとえ中国籍を離脱し外国籍を取得した人物さえも対象となる。今年2月、生物化学会社の利徳曼(リードマン)生物化学公司(Beijing Leadman Biochemistry )副会長で中国系カナダ人の孫茜さん(51)は、出身地である北京で警察に連行された。

 孫さんは、中国長者番付を発表する胡潤レポート2016年によると、総資産が夫婦で35億元(約605億円)以上とされ、上位1189番にランクインする中国の富豪。

 孫さんは仕事のためにバンクーバーと北京の間を定期的に行き来していた。明慧ネットが伝える家族や知人の話によると、2月19日、孫さんが北京の自宅にいたところ、突然警備員20人以上が押し入り、孫さんを連れていった。

 同サイトが報じる家族と担当弁護士の話では、孫さんは北京第一拘置所の414刑務所に拘留中で、手首を手錠で繋がれ立った状態で数時間放置、鉄椅子に縛り付ける、唐辛子入りの液体を大量に顔に噴霧などの嫌がらせや拷問を受けているという。

 多数のカナダ政府高官が、孫さんの解放を訴えている。カナダ国会で開かれた6月9日の記者会見で、自由党の議員代表・前司法省長官のアーウィン・コトラー氏、保守党議員で外交問題専門家のピーター・ケント氏、新民主党議員で議会国際人権委員会のシェリル・ハードカースル副委員長らが、孫さんの解放にカナダ政府は動くべきだと進言した。

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