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緊迫の朝鮮半島

迎撃成功率は5割?米国の専門家「ICBM対策は不十分」

2017年12月06日 15時29分
朝鮮半島の南北国境警備兵(AFP/Getty Images)

北朝鮮が11月29日に発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」について、米国の一部の専門家は、米国の迎撃システムの準備が整っていないと危機感を示した。北朝鮮やイランなどから発射されたICBM迎撃において、地下に配備したミッドコース防衛(GMD)だけでは、対策は不十分であると多くの指摘がある。

「このシステム(GMD)はあまり役に立たない」と、モントレー国際ミドルブリー研究所のジェームス・マーティン非拡散研究センターの東アジア核拡散防止プログラム担当ディレクター、ジェフリー・ルイス氏は述べた。

「火星15」の発射を分析する米国の安全保障専門家らは、北朝鮮は、小型化した核兵器を搭載した大陸間弾道ミサイルが、米国領土の全てが目標範囲となった恐れがあると指摘している。

米軍は2017年5月に行われた初のICBM迎撃実験GMD(地上配備型ミッドコース防衛)を成功させたと発表している。しかしルイス氏は「(迎撃成功との)テスト結果には疑問があり、ICBMの能力はより広範に及ぶ。対策は充分ではない」とルイス氏の見方を示した。「脅威に対して米国を確実に防御できることを実証していない」と付け加えた。

迎撃システム、成功率は56%?「信頼得るには実績必要」

 

ICBM対策であるGMDの迎撃ミサイルは、射高は2,000キロほどで、ICBMの弾道頂点は高度約1,600キロ。日本のブロガーで海国防衛ジャーナルの筆者nonrealさんによると、GMDは米本土防衛用のICBM対策であり、「同じ地上配備型システムのTHAAD、パトリオット・システムなどのような移動発射式ではなく、地下の固定サイロに配備されているために、グアムやハワイへ緊急展開するようなことはできない」という。

nonrealさんによると、米国は、北朝鮮の弾道ミサイルの長距離化を受けて、現在の迎撃ロケット36発から東海岸へ最大60発を配備する計画がある。しかし、ICBM迎撃の成功は過去一度だけ、1回の成功をおさめたが、それ以前の迎撃実験での成功率は約56%に過ぎず「決して芳しい数字ではなく、信頼性を得るにはまだ実績が必要」と指摘する。

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米国の武器管理協会で軍縮・脅威削減政策担当ディレクターを務めるキングストン・レイフ氏は、北朝鮮の新型ミサイルは「GMDで対処できる大きさを超えており、GMDの能力以上かもしれない」と述べた。

レイフ氏によると、国防省はGMDシステムは「単調な作戦」で少数のICBMから防衛する能力は実証されているという。「国防省がどのように『単調な作戦』を定義しているかは明らかではない」と述べた。国防省は「複雑な対抗措置」に対して、このシステムはまだ試験されていないという。

武器管理の専門家ジョセフ・シリシアン氏は、「火星15」が、現在の米国の防衛能力に圧力を与えていると指摘。「このミサイルは潜在的に、複数の弾頭を搭載するのに十分な運搬能力と、デコイ、レーダーによる探知を妨害するチャフ、幻惑材があると考えられる。その他のミサイル迎撃システムを超える力を備えているかもしれない」「火星15は、(米軍の迎撃)レーダーやセンサーを圧倒し、欺き、目標に到達する可能性がある」と指摘した。

マサチューセッツ工科大学の政治学ヴィピン・ナラン准教授は、米国の都市を北朝鮮のミサイル攻撃から守るためにGMDに頼ることはできないと述べた。「GMDの能力にニューヨークの運命を任せることはできないだろう」と語った。

戦略国際問題研究所(CSIS)がGMDの能力向上と補完について、1▼移動発車可能なGBIの開発、2▼無人機(UAV)による上昇段階での迎撃、3▼衛星と地上の高周波レーダーなどセンサー能力の向上を挙げている。

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(翻訳編集・佐渡道世)

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