EU首脳、ブレグジット交渉「第2段階」入りを正式承認

[ブリュッセル 15日 ロイター] – 欧州連合(EU)首脳は15日、英国のEU離脱(ブレグジット)を巡る交渉について、移行期間や将来の通商関係を協議する「第2段階」に入ることを正式に承認した。

首脳会議の議長であるトゥスクEU大統領は「EU首脳はブレグジット交渉の第2段階入りで合意」とツイート。「おめでとうテリーザ(・メイ英)首相」とも付け加えた。

メイ英首相はイングランド南部のバークシャーにある自宅の外で「昨年6月の国民投票で決まった円滑な秩序あるEU離脱に向け、重要な一歩となる」と強調。離脱は2019年3月29日になると付け加えた。

ただ、通商関係の交渉に関してはEU首脳らは厳しいものになると予想している。協議は早くとも来年3月以降となる。

ドイツのメルケル首相は「第2段階が始められるのは大きな進展だ」としながらも「これまでの交渉より厳しい作業が待っている」と述べた。

英ポンドは一時、対ドルで上昇したものの、この日は0.8%下落し1ポンド=1.3327ドルだった。

オーストリアのケルン首相は英アイルランド国境の扱いについて、境界を設けずに「英国が単一市場から離脱するというのはあり得ない。小学生でも不可解だと分かる」と釘を刺した。

EU首脳らは英国がEUを離脱して「第3国」になってはじめて自由貿易協定を結べるとの見解を改めて示した。

メイ首相も6月の総選挙で自身が率いる保守党が過半数割れし、求心力が弱まった中での第1段階の交渉だった。

今後は英国の離脱後のあり方について、閣僚間の溝がむき出しになる場面が多くなるとみられる。

伝統的に英国と親密な関係を続けてきたオランダのルッテ首相は「英国の金融部門はEU離脱によってかなり不利な立場に置かれる」と指摘。離脱によって失われる利益をメイ首相は有権者に説明する責任があると述べた。

*内容を追加します。

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)

関連記事
米航空宇宙局(NASA)のビル・ネルソン長官は、中国共産党が宇宙で秘密裏に軍事活動を行っていると述べた。4月17日、ネルソン長官は、2025年のNASAの254億ドルの予算要求の下院歳出委員会の公聴会で中共が宇宙での軍事活動証拠を提出した。
中国共産党当局がフィリピンの日米との3カ国首脳会談に反対していることに対し、フィリピン外務省は18日(木)、フィリピンが日米との同盟強化を決定したのは主権国家としての選択であり、地域の緊張の根本原因は中共の行き過ぎた海洋擁護と侵略行為にあると反論した。
イスラエルのミサイルがイランの拠点を直撃したと、米ABCニュースが18日遅く、米政府当局者の話として伝えた。
内閣府の「再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」(以下、再エネTF)で、委員の大林ミカ氏(自然エネルギー財団事務局長)から提出された資料の一部に中国の国営送配電会社「国家電網公司」のロゴが入っていたことが3月23日に発覚した。大林氏は同月27日に、同委員を辞任したが、政府はこれで幕引きにせず、外国の影響工作の疑念を晴らすべく、国民に説明すべきだ。
米国は4月初旬、フィリピン・ルソン島に中距離ミサイル発射装置「タイフォン」の配備を完了させた。80年代後半の冷 […]