トランプ大統領、安保戦略で「中国とロシアは競争相手」と明示へ

[ワシントン 18日 ロイター] – トランプ米大統領は、18日に予定している国家安全保障戦略の発表で、中国とロシアは米国の競争相手であり、安全や繁栄を脅かそうとしているとの見解を述べる見通しだ。

ホワイトハウスが公表したトランプ大統領の戦略に関する文書によると、大統領は「両国は経済の自由と公正さを低下させ、軍事力を拡大し、国内社会を弾圧し影響力を拡大するために情報やデータを操作するつもりだ」とした。

この戦略は大統領と主要な顧問らが数カ月かけて討論を重ねてきたもので、関係筋によると、オバマ前大統領が2016年9月に行った気候変動問題に関する宣言を覆す可能性があるという。

トランプ大統領はパリ協定が修正されない限り離脱を公言しており、文書は「米国はエネルギー安全保障、経済発展、環境保護のバランスを取るアプローチを引き続き発展させる」としている。

トランプ大統領自身は中国の習近平国家主席やロシアのプーチン大統領と個人的に強い関係を結ぼうとしているものの、トランプ政権が文書で中国とロシアを「現状変更勢力」と糾弾した背景には、両国に対する懸念がある。

記者会見に臨んだ政府高官は、ロシアはウクライナやジョージアへ、中国は南シナ海への侵攻を進めており、両国とも世界の「現状維持勢力」を変えようとしていると述べた。

文書は、米国のインフラをサイバー攻撃から防衛し、「仮想空間の悪意ある主体を追跡する」とした。中国とロシアは米国を標的としたサイバー攻撃でしばしば非難されるが、両国は疑いを否定している。

関連記事
中共による神韻への攻撃は、より卑劣な手段へとエスカレートしている。神韻芸術団の本部は3月26日に再度、爆弾と銃撃を含む脅迫状を受け取り、巨額の金銭を要求した。これに対し、米国務省は非難の声を上げている。
  2024年3月22日、モスクワで発生した衝撃的なテロ事件の背後には、ISIS-Kとロシアの深い確 […]
台湾海軍の唐華司令官が来週から米国を訪問し、軍関連の式典に出席するほか、台米海軍の協力強化について協議することが分かった。
アップルCEOティム・クックが中国訪問で目指すものとは? 旧式の企業外交戦略の効果とその限界に迫る  […]
中国時報など台湾メディアによれば28日、小林製薬の紅麹(べにこうじ)成分入りのサプリメントを摂取していた台湾高雄市の70歳の女性が腎不全を患ったと報じた。