ロシア、反ドーピング機関へのサイバー攻撃計画の可能性=米企業

2018/01/12
更新: 2018/01/12

[サンフランシスコ 11日 ロイター] – 米サイバーセキュリティ―会社スレットコネクトは11日、ロシアを拠点とするハッカーが、反ドーピング機関への攻撃を計画している可能性を示す兆候を確認したと発表した。ロシアによる組織的なドーピングを理由に、国際オリンピック委員会(IOC)が平昌五輪からの同国選手団の除外を決定したことに対する報復行為とされる。

スレットコネクトは、過去1カ月の間に世界反ドーピング機関(WADA)、米国反ドーピング機関(USADA)、アジアオリンピック評議会(OCA)を模倣した3つのドメインが登録されたと明らかにした。

同社の報告書によると、こうした動きは「ファンシーベア」として知られるロシアのハッカー集団が過去に用いた方法と似ているという。ファンシーベアは2016年に五輪関連のハッキングを行った疑いがもたれており、WADAは同集団が米五輪選手の医療情報を不正取得し公表したとしている。

スレットコネクトは、3つのドメインがハッカーに悪用された証拠はないとした上で、今後の攻撃で利用される可能性があるとした。

IOCと在米ロシア大使館は現時点ではコメント要請に応じていない。

米セキュリティーソフト大手マカフィーは8日、同社の調査担当者が平昌五輪の関連機関を狙った悪意のある電子メールを確認したと発表した。メールの発信元は明らかにしなかったが、「五輪開催を控え、五輪関連のサイバー攻撃が増加する見込みだ」と指摘した。

Reuters
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