THE EPOCH TIMES
浸透するチャイナマネー

投資そのもの「武器化」する 中国の外国技術力入手戦略=米国委員会

2018年01月17日 11時58分

対米中国投資を監視するロジウム・グループは、急速なチャイナマネーの浸透をデータで示している。2000年時点では6800万ドル(約73億円)だった対米投資が、2017年には1365億ドル(約13兆円)と200倍近くなった。投資件数は17件から1510件に爆増した。ロジウムによると、中国政府は近年、外国投資規制を厳しくしたため、伸び率は鈍化したものの、中国側からの積極的な取引姿勢は継続してみられるという。

CFIUS見直し案について知る中国研究者ロバート・ウィリアムズ氏によると、投資規制の議論は、特に中国からの技術部門に関する大規模な投資や買収の懸念から過熱していったという。

「立案者たちは、中国は戦略的目標を達成するために、対米投資事態を武器化(ウェポナイズド)していると危機感をあらわにしている」とウィリアムズ氏は見ている。

複数の米国政府高官は、中国が投資を拡大させる人工知能(AI)や機械学習などの分野を特に懸念している、とロイター通信が報じている。米国の最先端技術が中国側に渡れば、軍事転用されたり、米国市場の優位性を先に奪われる恐れがある。

ウィリアムズ氏によると、投資手続きは表向き民間企業によって行われるが、こうした企業は中国共産党政権と密接な関係にある。安全保障の観点から審査する対米外国投資委員会(CFIUS)の役割を強化するのは、この点に着眼されているという。

すでに中国共産党政府は、外国技術の獲得への支援を隠していない。中国国務院は2015年に、「中国製造2025(Made in China 2025)」と名付けた、主要産業政策計画を発表した。米通商部によると、この取り組みには、海外の最新技術を獲得しようとする中国企業を支援する優遇策が記されている。

「法律は今日の状況に適するよう見直されるべき」

2017年11月、ちょうど、トランプ大統領が初訪中していた時期である。ブルームバーグは関係者の話として、米議会超党派議員がCFIUS見直し案を両院へ提出する予定だと報じた。法案は今年8月に可決を目指すという。

「CFIUSが運営する法律は10年改正されていない。今日の状況に適したものとなるよう考えるべき」とメンバーの一人であるアンディ・バー議員は事前の準備会議で発言している。

対米のアジア太平洋政治に詳しいメルシー・クオ氏は、外交専門誌ディプロマットでの寄稿文で、CFIUS見直し案は「超党派で進められていることは事実だが、その重要性を示している。きょうび民主党と共和党が何かに同意することは頻繁にあることではない」と指摘した。

クオ氏は、見直しの狙いは「兵器やテロ懸念の域を超えた国家安全保障問題」とした。外資の市場拡大は長い目で見た際、米国で技術的地位を奪われたり、米市民の個人情報が外資の金融機関や医療組織により不正入手されるというリスクを指摘した。

(翻訳編集・佐渡道世)

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