米副大統領が中東歴訪、和平実現へ「2国家共存」支持すると確認

[カイロ/アンマン 21日 ロイター] – 中東・北アフリカの3カ国を歴訪中のペンス米副大統領は、訪問先のエジプトとヨルダンで指導者と会談し、イスラエルとパレスチナの紛争について、双方が合意する場合は米国は従来通り「2国家共存」による解決を支持する考えを示した。

トランプ米大統領は昨年、2国家共存にこだわらない考えを示し、エルサレムをイスラエルの首都と正式に認定。米国の方針を巡り、欧州の同盟国やアラブ諸国から非難が相次いでいた。

ペンス副大統領は今回の訪問で、米国が2国家共存を支持する方針を確認することで、アラブ諸国の懸念解消に努めた。

副大統領は20日、最初の訪問国であるエジプトでシシ大統領と会談し、米国の方針を確認。

会談後、記者団に対し、「シシ大統領の意見を最後まで聞いた」とし、シシ大統領はトランプ大統領の決定に対する自身の反対意見について「友人間の意見の相違」と表現した、と述べた。

エジプト大統領府の発表によると、シシ大統領は会談で、2国家共存に向けた交渉だけが中東紛争を終わらせるとの考えを示した。

ペンス副大統領は翌21日、ヨルダンのアブドラ国王と面会した。

国王は副大統領に対し、トランプ政権のエルサレム首都認定を受け、米国が2国家共存による解決を目指すという「信頼」を取り戻すことを期待すると伝えた。

また、東エルサレムは将来のパレスチナ国家の首都であるべきとの考えをあらためて示した。

副大統領は国王に対し、米政府はエルサレムの聖地を現状のまま維持する方針だと説明。前日に引き続き、イスラエルとパレスチナ双方が合意する場合には、米国は従来通り「2国家共存」による解決を支持する考えを示した。

ペンス副大統領は会談後、記者団に対し、トランプ大統領の決定の影響を巡り、アブドラ国王と「見解が異なることを確認した」と述べた。

副大統領は最後にイスラエルを訪問して、中東歴訪を締めくくる。

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