THE EPOCH TIMES

日本のゲーム「旅かえる」中国で大ヒット、孤独な若者の心をつかんだ?

2018年02月01日 14時58分

 日本のスマートフォン向けゲームアプリ「旅かえる」が中国で今、旋風を巻き起こしている。このゲームは2カ月前に日本でリリースされたが、現在中国国内アップルストア無料ランキングのゲームカテゴリーでダウンロード1位となっている。

 ゲーム内容は簡単だという。放置型シミュレーションゲームで、プレイヤーが旅に出かける主人公のかえるに支度をしてあげたり、送り出したりして、あとはかえるが帰ってくるのを待つだけ。旅に出たかえるは、旅先で手に入れた「お土産」や旅先の様子を写した「写真」を送ってくる。かえるは家に帰ってくるまで、数時間から数日間がかかるという。

 同ゲームに、はまった中国人プレイヤーらは、かえるに名前を付けたり、「わがかえる息子」と呼んだりして愛着をみせた。

 同ゲームは現在日本語バージョンしかない。このため、中国のネット上で一部のユーザーは、ゲーム内容を中国語に翻訳したり攻略法を無償で公開した。

 大ヒットの理由

 日本語のこのゲームがなぜ中国で爆発的な人気を博したのか。中国メディアやネットユーザーたちは様々な視点から分析している。

 中国経済の成長鈍化と各種社会問題の頻発で、「心のよりどころがなく孤独な若者が多いから」との理由が一番多く挙げられた。

 中国で人気のQ&Aサイト「知乎」では、あるネットユーザーは「本当に疲れた。私たちこの世代にはほとんど兄弟がいないし、多くは故郷を離れて一人で孤独に頑張っている。朝早く家を出て、夜遅く帰ってくる。家に帰っても、ベッドと机とパソコンとケーブルしかない。私に期待して、私を待つ人は誰もいません。ペットを飼ったらお金がかかるから、結局植物にした。でもあのかえるは、私のために存在していると感じた。かえるが旅行に行ったり、本を読んだりして、何かをするとき、私は見ているだけでいい。干渉しなくて済む。かえるが旅からやっと帰った!旅先の写真をプレゼントしてくれた。なぜか心が温かくなった……」とコメントを寄せた。約1400人のネットユーザーがこのコメントに「賛同する」と示した。

 また、日常生活の煩わしさを感じて、現実逃避のためにゲームにはまったネットユーザーもいる。

「かえるの顔色をうかがって機嫌取りをする必要はない。旅用の持ち物を買ってあげなくても、かえるは嫌がらない。だけど持たせたら、かえるは旅先の風景を写した写真を多めにプレゼントしてくれる。それを見るだけでうれしい!家にいるとき、かえるは本を読んだり、工作を作ったり、ご飯を食べたりして、静かに自分で自分のことをやっていく。旅に出かけるときも、何も言わずに荷物を持って静かに出ていく。私のやることは、ゲームを続けること、かえるのためにクローバーを収穫して食べ物などを買うことだけだ。…もし、あなたが、ある人に多くの期待ができない人で、あるいは別れや辛い現実を受け入れられない人であれば、または努力してもいい結果が得られないことに落ち込んでいる人なら、きっとかえるのことが好きになるに違いない」。

 一方で、インターネット上には、「かえるのかわいらしさ」「対戦型ゲームではないから、ストレスなく遊べる」「かえるの家など、ゲーム内のシチュエーションがかわいくて癒やされる」などの理由を挙げるネットーユーザーもいる。

 さらに「今周りの友達が皆このゲームにはまっているから、ゲームをやらないと自分が取り残されそう」「かえるが旅に出かけた後、心配でたまらない。このゲームは、疑似の親体験ができるから面白い」とのコメントもあった。

 同ゲームを開発したHIT-POINT社(本社名古屋)は、中国で人気を博したのは予想外だとしている。ゲーム開発のコンセプトは「無欲」だと中国メディアの取材に応じた。

 

 (翻訳編集・張哲)

 

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