THE EPOCH TIMES

王岐山氏、政界復帰濃厚「米中問題に注力」との見方

2018年02月02日 14時55分

 昨年10月の中国共産党大会以降、最高指導部から退任し、一般党員となった習近平国家主席の腹心である王岐山・前中央規律検査委員会書記に関して、このほど政界に復帰する動きが出た。同氏は1月29日、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の代表に指名された。専門家は今後、王氏が引き続き党内要職に就くとの見通しが濃厚だと分析した。海外メディアは、要職に就任した後、王氏は米中関係の改善に力を入れるだろうと予測している。

 湖南省人民代表大会(地方議会に相当)は29日、同日の会議で王岐山氏を含む118人の全人代の代表を選出したと発表した。王氏のように、中国最高指導部である中央政治局常務委員を退任後、全人代の代表に選出された前例はない。このため、これまで香港メディアが報じた「王氏が3月以降国家副主席に就任する」との見方が強まった。

 WSJ「王氏が米中関係改善に注力」

 米紙・ウォールストリート・ジャーナル(30日付)は、中国当局情報筋の話を引用して、米中貿易の摩擦が激化した今、習近平氏は信頼できる政治盟友である王岐山氏を起用し、米中外交問題の担当に充てる意図がある、と報道した。

 王氏は、胡錦涛氏が国家主席だった当時、国務院副総理と胡氏の特別代表として、米国との間で行われた「米中戦略経済対話」に数回参加した。このため、王氏は米政府との人脈を持っている。

 過去数カ月の間、王岐山氏は、ヘンリー・ポールソン元財務長官やトランプ大統領元側近のスティーブン・バノン氏などと会談した。

 また、王氏は国内においても、反腐敗キャンペーンのほかに、2003年SARS(重症急性呼吸器症候群)への対応も高く評価されていた。03年、王氏は海南省トップから北京市代理市長に緊急任命された。同氏は、SARSの蔓延防止の対策、市内で医薬品や食品不足の改善などに辣腕を振るった。これがきっかけで、国内世論は緊急事態への対応力を評価し、王氏に「消防隊長」とのあだ名を付けた。

 WSJは、「消防隊長」の王氏の政界復帰は、中国当局がトランプ政権の下、米中関係に強い不安を抱いていることを浮き彫りにした、と分析。

 米トランプ政権は先週、中国製太陽光パネルなどを対象に、緊急輸入制限(セーフガード)を発動した。

 WSJは、トランプ政権は「アメリカ・ファースト」のスローガンの下、中米貿易不均衡の解消のため、中国に対してさらなる強硬姿勢を示していくとの見方を示した。

 08年国務院副総理の職に就いた王岐山氏は、2010年人民元の対ドルレートを「固定変動制」から「管理変動相場制」へ移行させる業務を担当するなど経済通としても知られている。

 「党内江派への引き締めを継続する」

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