英国、メイ首相の訪中で93億ポンドの契約 両国関係は「黄金時代」

[上海 2日 ロイター] – 英国政府は2日、メイ首相の中国訪問中に93億ポンド(132億6000万)超の契約を締結したことを明らかにし、国内で2500人超の雇用創出につながるとの認識を示した。

中国の習近平国家主席は、両国関係の「黄金時代」をさらに向上させる考えを提示した。

英国は欧州連合(EU)離脱決定後、世界的な貿易国となるための改革を進めようとしており、経済規模で世界第2位の中国は自由貿易協定を結ぶ相手としての優先候補だ。

メイ首相は上海でのビジネスサミットで、英国は習主席が掲げるグローバリゼーション構想や、より開かれた中国経済を積極的に支援したいと表明。

「他方で、わが国はEU離脱の準備をしている。これまでに増して海外に目を向ける『グローバル・ブリテン』となり、中国を含め世界各国との貿易関係を深める機会を獲得しようとしている」と述べた。

中国との貿易は英国でのインフラ整備や雇用創出に貢献しており、英企業の約5万社が中国製品を輸入、1万社以上が中国へ製品を販売しているという。

首相は「われわれは、世界に名高い英国の食料や飲料の中国への輸出を増やし、世界に通用する英金融サービス会社の一部へ市場を開放する方向で合意した」と述べた。

フォックス国際貿易相は、声明で「今週署名した契約は90億ポンド超相当で、英国の製品・サービスへの需要を浮き彫りにした」と強調。

「国際経済部門としてわれわれはこの貴重な関係の発展に引き続き取り組んでいく。英国企業はすでにこの関係から貿易で年590億ポンドの恩恵を受けている」と指摘した。

契約には商業取引や市場アクセスに関する合意、異なるセクター間の契約が含まれており、契約額はさらに増える見通し。

声明によると、英金融サービス業界は10億ポンド超の契約と市場アクセス、890人相当の雇用を確保した。

メイ首相は2日、3日間の訪中を終えた。

*内容を追加します。

関連記事
台湾外交部(外務省)は28日、今年の米大統領選で誰が勝利しても台湾に対する米国の支持は変わらないとの見方を示した。選挙戦で中台問題が「操作」されないよう警戒すると表明した。
自衛隊の制服組トップ吉田圭秀統合幕僚長は28日、アメリカのブラウン統合参謀本部議長及び韓国の金明秀(キム・ミョンス)合同参謀本部議長とテレビ会議を開いた。ブラウン氏は日韓を防衛するという米国のコミッ トメントを再確認した。
AIの機能が日に日に進化する中、テクノロジー業界の巨人たちは人型ロボットにAIを組み込み、市場での先行を図り、さらには、人間のように様々な役割や課題を処理できる汎用型AI(AGI)の実現を目指している。しかし、AI人型ロボットの高度な模倣能力を目の当たりにした科学者らは、人間の安全への懸念を抱いている。
北朝鮮は26日、日本との首脳会談開催は国益にならないとし、これ以上の交渉は拒否するとした。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が声明を伝えた。
26日のロンドン市場とニューヨーク市場で、カカオ豆先物価格が史上最高値を更新した。