THE EPOCH TIMES

焦点:中国学生の反セクハラ運動封殺か、当局が「二枚舌」対応

2018年02月14日 07時00分

Christian Shepherd

[北京 31日 ロイター] - 中国当局は最近、大学キャンパス内のセクシャルハラスメント(性的嫌がらせ、セクハラ)と闘うと宣言した。だが一方で、始まったばかりの「#MeToo(私も)」運動を封じ込めようとしているように見える。

中国教育省は1月14日、セクハラ疑惑をかけられている北京航空航天大学の教授の身分を剥奪したと発表。学生への嫌がらせ行為を容認せず、セクハラを予防する強力な体制の構築を検討することを明らかにした。

それから1週間後、50人以上の教授が、キャンパス内のセクハラを防止するための詳細かつ厳格なルールを求めるオンライン嘆願書に署名した。

だが、同じ日に予定されていた、北京航空航天大学からやはり教授によるセクハラ行為が発覚した対外経済貿易大学までのデモ行進は、主催者によって中止されたと、関係者2人がロイターに明らかにした。

主催者側は中止の理由を明らかにしていないが、参加する予定だった人物3人は、大学から参加しないよう言われたと語った。この件に関し、両大学ともコメントしていない。

また、女性の権利団体や学生らによると、「#MeToo」運動を支持するインターネット上の投稿は検閲されており、一部の大学は同運動を控えるよう学生に警告しているという。

この件に関し、教育省はコメント要請に応じなかった。

中国当局は、大学キャンパス内において、セクハラという組織的問題が起きていることを、国営メディアの論説の中でようやく認めつつある。

中国共産党機関紙の人民日報は1月7日付の紙面で、セクハラの被害者が被害を訴えた場合、支持されるべきだと主張。また別の党機関紙、光明日報も17日、教育現場におけるセクハラ問題を無視してはいけないと訴えた。

だが中国の大学キャンパスにおけるセクハラ問題が世間の注目を一段と浴びる中、政財界や芸能界を含む社会の他の分野においては、セクハラ被害の告発はほとんど見られない。米国とは対照的だ。

中国家族計画連盟が2016年に発表したデータによると、大学生の3分の1が性的暴力あるいは性的暴行の被害を受けたことがあると回答。最も多いのは、性的な言葉を浴びせられたり、キスを強要されたり、不適切な接触を受けたりといった内容だ。

<ドアをロック>

中国で「#MeToo」運動が広がる発端となったのは、米国を拠点とする中国人ソフトウエア開発者のLuo Xixiさん(31)が12月31日、北京航空航天大学の陳小武教授からセクハラ被害を受けたとブログに投稿したことだった。

このブログでLuoさんは、12年前の夜に陳教授に車に乗せられ、キャンパス外の家に連れて行かれて、ドアの鍵を閉めた部屋で襲われたと訴えた。これは、匿名で昨年10月に中国のウェブサイト「Zhihu.com」に投稿したものを再投稿したものだった。彼女が泣き始め、処女だと伝えると、教授は手を緩めたという。

調査の結果、陳教授が学生たちにセクハラを行っていたことが判明し、除籍処分にしたと北京航空航天大学は明らかにした。教育省もその後すぐに陳氏の肩書を剥奪した。

1月1日付の北京青年報とのインタビューで、陳氏は規則に違反したことはなく、嫌疑が正確かどうかは捜査で明らかにされるだろうと語っている。ロイターは同氏からコメントを得られなかった。

Luoさんはロイターの電話取材に対し、大学や国営メディア、教育省や中国の世論の反応は、圧倒的に、そして予想外に好意的なものだったと語った。

昨年10月に最初に連絡した当初は、大学側の反応は鈍かったという。「上からの指示がまだないとか、関連する法律や規則がないとか、前例がないとか言って、なかなか対処してくれなかった」とLuoさんは話す。

しかし、名前を明かしての投稿がネット上で拡散し、人民日報が世間に訴えた彼女の決断を支持する論説を掲載すると、大学は直ちに対応した。「その後の進展の早さには、とても満足している」とLuoさんは言う。

当局の今回の対応は、最近の例と比べても非常に異なっている。当局は2015年、警告を無視して世界女性の日に公共交通機関で反セクハラを訴えるデモを計画していた女性活動家5人を拘束した。彼らは1カ月後に解放された。

<セクハラ容疑>

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