THE EPOCH TIMES
中国共産党の浸透工作

スポーツ、獅子舞い、オペラコンクール…孔子学院は「地域社会に根を下ろす」

2018年02月22日 06時00分

李長春氏の後釜である劉雲山・前政治局常務委員は、2014年ドイツで開かれた孔子学院欧州会議で、孔子学院は「中国の夢」と、世界との友好を結ぶ「心の高速鉄道(心霊高鉄)」と表現している。

その心と共産党とつなぐため、浸透工作は語学だけに限らない。

中国科学院が管理する「中国社会科学ネット」が上海師範大学の国際比較教育の研究員・俞可氏の論文を2月18日に載せている。それによると、孔子学院は海外において「地域社会に急速に根を下ろす」ため、中国茶道、書道、絵画、武術、獅子舞いなど文化面にも力を注いでいる。体育祭やミュージカルの企画も催して、小中高大の学校だけでなく地域社会や企業にも影響を与えるという。

孔子学院の地位活動は、日本でも展開している。中国官製メディア・人民ネット2017年10月11日付けによると、北陸大学にある孔子学院は4回目となる卓球大会を開催、青少年ら数百人が参加した。

会場であいさつした元文部科学省大臣で東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の顧問会議・顧問、衆議院議員の馳浩氏は「北陸大学孔子学院は(中略)卓球などのスポーツ競技を通し、両国の青少年たちの間の友好交流に積極的に貢献している」と述べたという。

上記の俞可氏の論文には次のような言葉で締めくくっている。

「中国文化の自信は、伝統的文化に留まらない。『中国の特色ある社会主義』文化の偉大なる実践だった、文化大革命を含んでいる」「長い歴史上の舞台で前進してきた中国は今、『中国の特色ある社会主義』を作り、道理、制度、文化に自信を携えてきた。中国の平和的な発展と民族の前進、各国との利益間関係に基づく交流は、中国の知恵とアイデアで導かれる。この新時代において、孔子学院は有望だ!」

文化大革命を率いた毛沢東は、中国の聖哲・孔子の儒学を破壊した張本人である。古典文学研究家・銭伯城氏の著書『東方文化』(2000年)には、暴政を批判した儒学者を弾圧した始皇帝と比較した毛沢東の発言が記録されている。

「始皇帝は460人の儒学者を殺した。人は我々(共産党)を独裁統治だと、始皇帝のようだと罵るが、認めよう。しかし、それでは言い足りていない。もっと言えば、我々はそれどころではないのである。我々は4万6000人の儒学者を殺した」。

中国共産党は、この血塗られた歴史を孔子の名のもとに覆い隠している。

(文・佐渡道世)

関連キーワード

関連特集

^