THE EPOCH TIMES

習氏の経済ブレーン・劉鶴氏が急きょ訪米 貿易戦争回避を図るためか

2018年03月01日 20時00分

 米トランプ大統領は中国の対米貿易の巨額黒字を「経済的侵略」と批判し、中国たたきを繰り返した。1月30日、米議会で行った一般教書演説では、中国をロシアとともに、「米国の国益や経済、価値観に挑戦しようとしている競合国」と位置づけた。

 また、トランプ政権は今年初めから、鉄鋼やアルミニウムの輸入制限や中国による知財侵害に対する取り締まり措置など、数多くの貿易制裁措置の決議を採択する見通しだ。これは最大の貿易赤字対象国・中国をターゲットにしたもので、米中が貿易戦争で火花を散らしている。

 米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は25日、トランプ大統領が通商政策などで名高い、対中強硬派のピーター・ナバロ(Peter Navarro)氏を大統領補佐官に昇格させる見通しだと報じた。トランプ政権が中国に対して貿易摩擦の圧力を強める動きが高まっている。

 楊潔篪国務委員(外交担当、副首相級)も8日から9日まで米国を訪問した。中国当局の公式発表によると、双方は会談で北朝鮮の核問題や米の対中貿易赤字に焦点を当てた。2回目の米中閣僚級による「外交・安全保障対話」の開催や、事実上の決裂とみられる「一括経済対話」の再開についても協議が行われた。

 一方、14日付けの英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が複数の関係者からの情報を引用して伝えたところによると、習近平主席と外交トップに就くとうわさされている王岐山・前党中央規律検査委員会書記が秘密裏に習氏の「古い友人」であるテリー・ブランスタッド(Terry Branstad)駐中国大使と会見した。習氏の指示で劉鶴氏も14日、ブランスタッド氏と会談したという。

 中国のトップ指導層が米国側と頻繁に連絡を取り合ったのは、米中の対抗や貿易戦争を何としても回避したい思惑を浮き彫りにした。

 劉氏の訪米で、中国商務省は27日、2021年に終了する米国産輸入の鶏肉に課していた反ダンピング(不当廉売)関税措置を、同日をもって撤廃すると発表した。米中関係の緊張緩和への積極的な姿勢を鮮明にしている。

(翻訳編集・王君宜)

 

 

関連キーワード
^