昨年8月24日、廃棄になった自転車シェアリング用の自転車が上海にある駐車場に集められた。(CHANDAN KHANNA/AFP/Getty Images)

「新四大発明の一つ」と持ち上げられるも、中国シェアリング企業「ほぼ全滅」

近年、中国ではシェアリングエコノミーが急速に拡大している。おなじみの自転車シェアリング、カーシェアリングのほか、携帯充電器シェアリング、雨傘シェアリング、トイレットペーパーシェアリングまでが誕生した。「シェアリングエコノミーは中国の新四大発明の1つだ」と中国当局は吹聴しているが、今はシェアリング市場は倒産の嵐が吹き荒れているようだ。

中国メディア「東方財富網」は最近、『1000億元(約1兆7000億円)を無駄にした中国式シェアリングエコノミー、今やほぼ全滅』と題する評論記事を掲載した。同記事は、シェアリングエコノミーの代表格である自転車シェアリング企業の現状に言及した。

今年に入ってから、自転車シェア最大手のうち、ofo(オフォ)が3月、電子商取引最大手アリババ集団から約55億元(約935億円)の追加融資を受けた。モバイクが4月に233億元(約3891億円)で、国内O2O(オンライン・to・オフライン)大手の美団点評に買収された。昨年経営破綻した小藍単車は1月に、配車サービス最大手の滴滴出行の傘下に入った。

中国電子商取引研究機関の電子商務研究センターの調査では、2017年の1年間、自転車シェア業への資金投入は258億元(約4386億円)に達した。同評論記事では、利用者から徴収される保証金も計算に入れると、昨年同業界に投入された資金が600億元(約1兆200億円)に上ると推測された。

その一方、倒産した企業は多い。中国メディア「証券日報」は昨年11月、電子商務研究センターの統計データを引用して、経営破綻した自転車シェア企業の数は60社以上だが、未公表の企業を加えると全体で100社以上が倒産した、と報じた。

昨年、約15億元(約255億円)の資金投入を受けたカーシェアリング業界では、大手の「EZZY」と「友友用車」の2社が経営破綻した。同様に、昨年20億元(約340億円)の追加融資を受けた携帯充電器シェアリング業では、楽電、小宝充電、創電など7社も昨年末に破産を宣言した。

ほかに、雨傘シェアリング、パソコンシェアリング、睡眠倉(昼寝専用カプセルホテル)シェアリング、携帯シェアリング、トイレットペーパーシェアリング、洋服シェアリング企業もすでに活気がない。

電子商務研究センターがは公布した『2017年度中国シェアリングエコノミー発展報告』によると、17年12月まで、全国シェアリング企業190社は約1160億元(約1兆9720億円)の投資資金を獲得した。

「1000億元以上の資金をシェアリング市場に投じられても、滴滴出行を除き、モバイクなどの業界大手が他の巨大企業に合併された」との現実を突きつけられた。

同センターアナリストの陳礼騰氏が、17年の業界状況をみると、シェアリングエコノミーに3つの大きな欠点があると指摘した。1つ目は、業界の同質化現象が深刻で創造性に欠けていること。2つ目は、ビジネスモデルがはっきりしていないこと。3つ目は資源の支配・管理力に欠けてること。

また記事では、中国シェアリング企業の若き創立者たちは、欧米などの起業家と事業に対する心構えが違うと指摘した。「中国若者は会社を創立した後、事業を急速に拡大していくために、人脈や資金調達などに大半の時間を費やす。しかし、欧米などの巨大企業の創業者たちは、製品の品質や技術の向上に熱心だ」

(翻訳編集・張哲)

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