6月25日、台北市で開かれた「台湾民主基金会」創設15周年記念祝典に出席した蔡英文総統(陳柏州/大紀元)

台湾蔡英文総統「中国は世界民主制度の脅威」=AFP

台湾蔡英文総統はこのほど、AFP通信の取材に対して、中国は台湾だけでなく、世界各国に対して政治的圧力を強めており、世界の平和・民主を脅かしているとの認識を示した。蔡総統は、各国が台湾と共に、中国の覇権主義に対抗していくべきだと述べた。

蔡総統が2016年に就任後、中国当局は台湾海峡付近での軍事演習を強化してきた。中国からの資金援助を受け入れることと引き換えに、台湾との国交を断絶する国も近年増えた。また、中国当局の圧力を受けて、世界保健機関(WHO)をはじめとする国際機関も台湾の参加を認めていない。

今年に入ってから、中国に進出した外国企業に対して台湾が中国の一部であると明記するよう圧力をかけてきた。

総統はこの状況を打開するには、中台間の対話が必要だとの見方を示した。総統任期内、対等な立場で中国の習近平政権との直接対話を希望すると、蔡総統は改めて強調した。

南シナ海への軍事拠点化や「一帯一路」経済圏構想を通じて、中国当局は明らかに世界で影響力の拡大を狙っている。「今後他の国も台湾と同様に、中国からの圧迫を受ける可能性が高い」と総統は警告。

またAFPによると、蔡総統は「民主的な価値観を守り、中国をけん制するには、各国間の協力が必要だ。これによって、中国の覇権主義の影響を最小化することができる」と呼び掛けた。

蔡総統によると、中国からの軍事的な脅威に対応して、台湾は米国との間でより広範囲の軍事交流を強化したほか、台湾での軍用品生産を推進し自衛力を高めようとしている。

中国側からの挑発に対して、「時に悔しい思いをするが、台湾の人々は諦めることは絶対にしないだろう」と蔡総統は圧力に屈しない姿勢を強調した。

(翻訳編集・張哲)

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