ニューヨークでの英語による九評研究討論会が西洋人の関心を集めた

2005/02/09
更新: 2005/02/09

【大紀元1月27日】(大紀元記者何賓、ニューヨーク)

一月二五日の夜、マンハッタン42番街ニューヨーク記者クラブで第一回目の英語による「共産党についての九つの評論」の研究討論会が開かれた。今回の研究討論会は全世界でセンセーションを巻き起こした書籍『崩壊してゆく中国』の作者で、著名な法律顧問である章家敦氏(Gordon Chang)、『大紀元時報英語版』のコラム編集者ステファン・グレゴリー氏(Stephan Gregory)、精神病研究学者のダニエル・モンティ氏(Daniel Monti)およびDrexel大学商学院教授のフランク・謝氏(Frank Xie)を招き、特定のテーマについての講演が行われた。研究討論会には多数の記者クラブ部員、様々なメディアの記者、フリージャーナリストおよび大ニューヨーク地区に住む中国問題に関心を持つ人たちが参加した。

法律顧問である章家敦氏は中国の問題について二十数年間の研究歴を持ち、先日も中国上海で法律顧問として暫く滞在していた。彼の著書『崩壊してゆく中国』(“Coming Collapse of China”)は西洋社会において大きなセンセーションを引き起こした。研究討論会において、彼は「中国共産党の未来について」というテーマで講演を行った。章家敦氏は一連の経済学的数字および各種の事実を通じて中国共産党の専制政権はこの先十年以内に必ず崩壊することを証明した。彼は講演の中で、中国共産党の現行体制が実施している政策は現在中国社会が抱えている様々な危機の悪化を食い止めるどころか、却って社会の裂け目の拡大を加速していると指摘した。例えば、前指導者である趙紫陽氏の死亡により引き起こされた中国当局の恐れおよび不安は、正に中国政局の不安定さを説明している。このような状況では共産党政権が急速に崩壊して行くのはもはや時間の問題だと章家敦氏は発言した。

章家敦氏は講演の中で次のような大胆な予言をした。「かの趙紫陽氏を十五年間も軟禁してきた政党は十年以内、あるいはもっと短期間の内に権力を失うことでしょう。北京の政策によって人民と政府との乖離が拡大したことに対して中国共産党が人民に服従を強制したことにより将来の不安定要素を作り出し、その圧力は社会の下層に滞積している。中国共産党が従来の姿勢を変えない以上、改革に何の意味があるだろうか?」彼はまた「胡錦濤氏はすでに死後十年も経った人によって選ばれた者で、今現在生きている中国13億の人々には何の発言権もない。そのため西洋の人々は表面上から中国は非常に現代化されたと認識しているが、実際はそうではない。中国の経済体制は非常に不安定であり、それは中国政府が徐々にいくつかの分野におけるコントロールを失いつつからである。金融分野においても、たくさんの貸付金は不良債権の可能性が高く、また不良債権のため銀行は軟着陸することができなくなっている。」と述べた。

『大紀元時報英語版』のコラム編集者のステファン・グレゴリー氏は中国共産党のイデオロギーによる統制についての講演を行った。彼は張志新氏が惨殺された事案および最近における法輪功への迫害等の典型的な事例を通して、中国共産党の本質は数十年にわたって少しも変わることなく、恐怖および宣伝はその一貫した手段であると説明し、中国共産党が法輪功、キリスト教家庭教会、カトリック教徒等の様々な信仰を持つ人たちを迫害する目的とは、これらの信仰を打ち砕くことによって中国共産党が直視したがらない共産党体系以外の判断基準を社会から取り除くためであると述べた。ステファン氏はまた、「西洋社会は現に中国に600億ドルを投資しており、その結果中国のこの種の政治体制が影響を及ぼすのは唯中国人だけでないことになる。西洋人たちは中国と取引を行うにあたり、この政権が行ったことは一時の錯誤によるものではなく、それは共産党の本質がもたらす必然的な結果であることをはっきりと認識すべきである。そうすることによって初めて西洋社会はその幻想に惑わされずに、邪悪から遠ざかることができる。『九つの評論』は東洋および西洋社会全体に、共産党とはいかなるものか、その本質を暴き出したのである。『九つの評論』はさらに、東洋および西洋社会に真相を理解させ、歴史を反省する機会を与え、人類が魂の奥底から共産党という幽霊と決別する、画期的な端緒を開いたことにその価値がある。」と述べた。

精神病研究学者であるダニエル・モンティ氏は世界精神病学会およびアメリカ精神病協会、そして「中国精神衛生観察」 (China Mental Health Watch)のメンバーである。彼は近年に収集してきた事例を通じて、中国共産党政権が精神病治療を濫用して信仰者たちを迫害する卑劣な手段を暴きだした。彼は、「法輪功学習者という迫害における最もたくさんの被害者を例に挙げますと、数千もの健康な法輪功学習者たちは精神病院内で大量の薬物を注入され、電撃され、あるいは継続的に睡眠を奪われるなどの方法の迫害を受けてきた。その残酷さは当時のソビエトで起きていた迫害をはるかに超えている。国際精神健康学会はかつて決議を通じて、精神的信仰を持つ法輪功学習者に対して精神病学的な方法を濫用し、正常な人を精神病院内に監禁し、大量の鎮静剤および抗精神病薬物を注入し、電撃する手段を強く譴責していた。中国衛生部門はこの問題を認めると同時に、去年4月に世界精神病協会中国派遣調査団による調査を受けざるを得なかったが、調査直前、中国当局のより高層部にいる指導者の命令により調査は取り消された。精神病学的な方法を通して正常な人を迫害することは国際社会でも最も悪辣な洗脳および暴政の手段だと認識されている。このような政権は決して長続きはしない。」と述べた。

Drexel大学商学院教授のフランク・謝氏は研究討論会で「西洋はいかにして中国についての正しい認識を失ったのか」をテーマとする講演を行い、中国共産党が嘘および欺瞞を通して国際世論および西洋社会を騙すやり口を全面的に分析した。彼は、西洋社会政府および企業は中国共産党を十分に理解しておらず、しかも中国共産党は経済成長、金融体系、社会動向、情報封鎖および政府の運営等のあらゆる方面での隠蔽と欺瞞を通じて、西洋政府、企業および民間人を迷わせたと述べた。彼は中国当局が常に行うGDPの増加率等のごまかしを通じて西洋社会の中国経済への幻想(期待)がいかにして作られたのかを説明した。今日では、かつては中国の経済に無限な憧憬を抱いた一部の大手企業もすでにこの幻想の破滅を見るようになった。講演の中で彼はまた、中国共産党政権の最終的で必然的な終焉について楽観的な推定をした。中国共産党では、まだ人間性のある指導者、例えば趙紫陽元中国共産党総書記等が、最終的には追放された。この逆行する淘汰の機制および共産党の本性は、中国共産党が内部の改良を通して自己を救済することが到底不可能であることを運命付けている。

今回「共産党についての九つの評論」研究討論会に出席した多くの聴衆、さらにはコロンビア大学の教授、学者および地元のいくつかのラジオ局元総裁およびアナウンサーたちも加わって、中国共産党政権はどのような終焉を迎えるのか、そして法律およびメディアを通じて中国にいる投資者の利益をいかに保護するのか等の焦点となる問題について、上述の講演者たちと広汎にわたる討論を行い、見識ある観点が挙げられた。ニューヨークのある著名な米国ラジオ局の評論員である華百楽氏は、「中国には『千里の道も一歩から』という諺がある。このような研究討論会は西洋がより中国を認識するのに役立つものである。」と述べた。

『大紀元』社説である『共産党についての九つの評論』が去年12月に英訳されてから、アメリカ社会の各界人たちの本社説への関心が増大しつつある。グローバル化する経済の更なる発展につれて、中国で起きた全てのことも国際社会に深刻な影響を与えている。中国とさまざまなビジネスおよび文化交流のある全ての人たちにとって、『大紀元』の『共産党についての九つの評論』は彼らが中国の歴史および現状を理解するための非常に重要な、そして唯一の参考資料となっている。ニューヨークの民衆と交流し更に『共産党についての九つの評論』の見識を深めるため、『大紀元英語版』は間もなく『共産党についての九つの評論』の研究討論会を再び開催する予定である。