草庵居士:中国の金融界はなぜ中国の未来を破壊するブラックホールとなるのか(四)

2005年05月01日 22時44分
【大紀元日本ネット4月25日】(大紀元記者黄毅燕報道)著名な政治経済評論家である草庵居士は、4月3日、大紀元北カリフォルニア支部主催で、サンフランシスコ・ベイエリアのサニーベイルにて行われた第13回“九評共産党”シンポジウムに参加した。現在パンアメリカンキャピタル副会長兼CEOである草庵居士は、シンポジウムにおいて、「中国の金融界はなぜ中国の未来を破壊するブラックホールなのか」と題する講演を行った。

講演において、草庵居士は中共政府の経済指標を用い、中国経済がなぜ、表面的には繁栄し、実際には至る所に危機を内在しているのかについて分析を行った。まず、中国経済は不均衡な発展をしており、70%が外需に依存している:郷・県・省3級の政府の財政赤字はGDPの70%になっており、銀行の不良債権は全国の営業利益(年ベース)の20倍である:さらに、銀行の不良債権の内幕は驚異的であった。

草庵居士はこう述べている。「中国建設銀行の現在の行長である郭樹清の話を引用すると、中国の銀行界にはシステム的なリスクが出現しており、このシステム的リスクについて、少しでも注意を怠れば、中国の金融システム全体は直ちに崩壊するであろう」。
 
中共の官僚が上から下まで結託し、中国の資産を収奪していることは極めて明確である。さらに、彼らには収奪に際して何の遠慮もない。こうした状況の下、中国がどうなっているのかが明らかにされるだろう。

以下は、草庵居士の発言内容である。

王老五の話:養鶏飼料の製造を専門とする解放軍の将軍

あるケースを踏まえて土地の話をしましょう。皆さんは、北海市の土地開発ブームがものすごいことをご存知でしょう。この友人は、もともと北京籍の処長で、後に北海市の市長代理になった人で、現在は逮捕されています。これは、かなり前に起こった事件です。

出稼ぎ労働者から建設会社の社長に

ある日、この処長がある人と知り合いになりました。その人は、河北省倉州の出稼ぎ労働者で、王と名乗る者でした。彼の本名を明かすことは出来ませんので、王老五としておきましょう。王老五は出稼ぎ労働者で、各地で仕事をしていました。そして、この処長が北京から北海市の市長代理に異動となりましたが、彼の妻は河北省倉州の出身で、様々なつてをたどっていくと王老五の親戚にあたっていました。

ある日、市長代理が彼を探し、こう言いました。「老五よ、私のところに来なさい。私がお前を建設会社の社長にしてあげよう」。王老五は訳も分からないままに社長になりました。その後、市長代理は、綺麗な若い女性秘書を彼に与えました。市長代理はこう言いました。「お前は何も構う必要はない。私とおいしい思いをしていればよい」。

当時、北海市は“赤線図”を売っていました。皆さんがこれを知っているのかどうか分かりませんが、“赤線図”は、建設に用いるものです。計画を策定する人は、青線と赤線を引きますが、赤線とは土地の売却でした。当時、北海市の土地は1ムー(6,6667アール)あたり1500~5000元で、最も高いものは、市内で1ムー30000元でした。しかし、売却時の市場価値はいくらだったでしょう?30万元です。海岸の大通り沿いの土地は50万元にまでなりました。

土地開発に絡み、何もしないで2000万元を得る

その結果、北海市長は新聞に次のような記事を掲載しました。「現在、河北省倉州から当市にやって来た建設会社がある。その会社は実力があり、社長は王老五といい、彼は当市に投資にやって来た。よって、我々市政府は、所要の決定を経た後、彼らの会社に集中的に大規模な開発をさせることとした。ついては、彼に2万平方キロの土地を払い下げ、王老五の会社に全ての開発を行わせることとした」。

結果はというと、王老五自身も何が起こったのかを知らず、訳も分からないままに社長をしていました。そして、先ほどの秘書が土地を売り始めました。当然、彼は気を抜いていて、お金のほとんどは市長に持っていかれました。しかし、このプロジェクトが一年続いて北海市を去る時、彼は2000万元を手にしました。これはいつの話かと申しますと、1986年のことです。

養鶏飼料を作り、50万元で陸軍少将の地位を買う

2000万元を手にした後、王老五は河北省倉州に戻りました。彼は何をすべきか考えつかず、特に何もしていませんでした。彼は言いました。「自分はもともと農業をやっていたのだから、いっそのこと養鶏飼料を作ろう。彼は、お金を持ち出して養鶏飼料を作りました。その商売はうまくいきましたが、多くの政府官僚が群がって搾取をするので、それに耐えられなくなりました」。彼はあちこちにつてを探し、やがて軍のある中佐にたどり着きました。中佐は、こう言いました。「それは簡単です。あなたは兵隊に入隊すればいい。官僚になれば、すぐに警備がつきます」。彼が、警備がつくのはどのクラスなのかとたずねると、中佐は「少なくとも将軍になれるクラス」と答えました。

その後、彼は、50万元で一通りの手続きを済ませました。そして、1993年、江沢民総書記が解放軍の将軍の官位を授与する際、この王老五は、江沢民と一緒に写真に写っていました。50万元です。これで、彼は解放軍の少将になったのです。

その後、誰も彼に口出ししなくなりました。なぜなら、彼の自宅の入り口に警備班がいて、銃を持って警備しており、この養鶏飼料を専門とする解放軍少将を護衛しているからです。

これで皆さんもお分かりになったでしょう。中共は、このように、上から下までが結託しており、どうしようもないのです。表面にあって身近なブラックホールを見ることはできませんが、それは確かに存在するのです。2万平方メートルはムーに換算すると膨大な広さです。その価格も、最も高いレートで計算すると、1ムーあたり5000元の土地が30万元になるのです。実にすごい倍率の暴利です。

これはアメリカでは想像できないことです。しかし、中国ではできるのです。中国では全てが名目上だけの存在だからです。中国の財政収入と同様、企業の損失、かくも大きな損失は、最終的に誰が負担するのでしょうか?それは政府です。国営企業の場合、その損失を政府が負わずして誰が負うのでしょうか?

社長が発電所を買収した話

以前、ネット上で方舟子(音)が私を攻撃し、私が中国の発電所を騙していると言っていました。当時、私は確かに発電所と多くの商談をしていました。エンロン事件以前、私たちは発電所を扱っており、上場をしようと多くの発電所と交渉をしていました。

その結果、だいたい昨年頃でしたが、南京の発電所の関係で、先ほどの社長と親しくなりました。彼は「今、発電所は上場できるのですか?」と聞いてきましたので、「どうして上場ができるのですか?」と私は答えました。エンロン事件以後、アメリカでは、電力市場関係の株式が不調になっています。誰もが発電所は駄目だと考えています。

彼は「今回は安くできないでしょうか?南京市の第二発電所は、現在私のものになりました;あなたに株を一部渡しますので、私たちで上場しましょう」と言ったのです。

私は、これを非常に奇妙に感じました。

彼:現在、MBO(企業の子会社や事業部門の経営陣が親会社からその事業を買収すること)が全て済みました。あなたは分からないでしょうが、現在、我々は改革開放をしています。共産党は先進性の代表です。私は先進性を代表しており、党の中で最も先進的な代表であり、人民元を代表して発電所を買ったのです。

私:あなたはいくらで買ったのですか?当時の試算では、発電所は十数億元だったでしょうに。あなたはこの3,4年お会いしないうちに、この十数億元をそろえてしまうとは、随分手早くお金儲けをされたようですね。

彼:違います。あなたが帰った後、私はきっちりと計算したのです。この発電所は稼がせてはいけない、損をさせなければならない、と。だから私は一年で数億元の損失を出させたのです。そして、この発電所の価値が数千万元の価値になった時、私はこれを買ったのです。必要となった数千万元は、銀行から借りました。

私:お金は借りられたのですか?

彼:当然です。発電所の価値が10億元ということは誰もが知っています。今、私は一億も出さないで買うことができましたが、誰だって、お金を分け合って買うことを考えないでしょうか?違いますか?私が保証しますよ。
私:そのお金はどうやって・・・。

彼:私は人に借金をしています。しかし、人も私に借金をしています。私は石炭を燃やすのに、人にお金を渡しますし、お金を借ります。しかし、ご存知のように、多くの機械をリースする場合や、設備の拡張を行うような場合、そのお金をただちに人に渡しませんし、販売する場合もお金のやりとりはしません。

私:では、どうやって・・・?

彼:私の兄弟分と一緒に発電所を買ったのです。彼らに株式を渡し、債務の返済は求めず、株式の売却後に返済をしてもよいことにしたのです。

このような話の内容でした。6億か、7億元の債務があっても、彼はこれを帳簿上返済しないのです。その結果、発電所に損失が出ますが、損失が続けば共産党はこれを売却します。売却後、彼は自分の兄弟たちに、この6億か、7億の半額の返還を求め、3億か、4億を返せばそれでよしとしたのです。

その結果、彼らは皆喜んで彼にお金を返しました。さらには、株式を手にすることもできました。回収後、彼は銀行から1億元を借り入れ、回収した3億か、4億からその1億元を返済し、残った2億か、3億元でこの発電所を買ったのです。ですから、南京の第二発電所の社長は民間人なのです。

中共の官僚は、中国の財産全体を根こそぎ収奪してもはばからない

大陸ではこうしてMBOを行いますが、それは経営者を買収することをも意味しています。こうした買収は、アメリカでは想像することもできません。アメリカでは、公開で声明を出し、社長がこの事実を知らなければなりません。しかし、中国大陸では、数人がこっそりやってしまえばそれでよいです。アメリカで発電所を作るのは金銭的に困難です。一つ作るのに100億元するのです。

中国大陸では、3、500万や1千、2千万元で発電所を作ることができるというわけではありません。それは不可能なことです。しかし、十億の資産を、彼は数千万で買い取ったのです。濡れ手に泡です。さらには、彼が買った後、余った数億の現金を自分のポケットに入れるのです。これをどう表現すればよいのでしょうか。こうした経済の下では、中国大陸における全ての財産が収奪されていくのは極めて明確です。また、その収奪に際しては何の遠慮もありません。

だから、中共が先進性の代表であると語り、3つの代表などと語っていますが、この3つの代表とは実際…、中共が代表しているのは、最も富裕な人たちで、このようなことをする人たちなのです。こうした状況の下で、中国経済がどのようになっているのか、皆さんはお分かりになったことでしょう。

(つづく)
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