台親民党主席訪中 スピーチ中継消音され

2005年05月10日 08時21分
 【大紀元日本5月10日】台湾第二の野党である親民党の主席・宋楚諭氏が、今月の初め中国を訪問した。5月8日、中国政府は急遽国内外のマスコミに対し、大幅な取材制限を実施し、予定されていた生中継も中止となった。その理由としては、前日の7日、南京にある故孫文の墓所を宋氏が訪問した際、中国政府が用意した台本に従ったスピーチを行わなかった為だと言う。そのため中央テレビの生放送番組中にもかかわらず、スピーチの音声が消されるという措置が取られた。さらに、宋氏がその発言の中で、中華民国という表現を使用したため、中国政府を刺激したという見方がなされている。

 一連の出来事について、台湾親民党総召集人の陳志彬氏は、記者の質問に対し、以下のように述べた。「宋主席は台湾人民を代表し、毅然と志を述べたまでであり、中国政府が受け入れるかどうかと言うことは、また別の問題である。これは今回の訪中の意義でもあり、なにも中国共産党の顔色を伺い、その指図を受けるという必要はない。これは国民党の方針と大きく異なる我が党の理念でもある」。

 宋氏の訪問と対照的に、国民党の連戦氏が中国を訪れた際、中国政府は破格とも言えるような扱いで、連氏を迎え、国内の各メディアも大々的に報道をした。

 しかし、その熱い歓迎ムードとは裏腹に、中国政府は依然として国民党に対し、根深い警戒感を抱いていると専門家らは分析している。国内メディアが報道する際にも、その扱いは非常に慎重であり、連氏の訪問活動中、国民党旗が一切出されていなかったことが、何よりの裏付けとも言える。

 その背景には、今中国国内で極端な貧富格差の問題や、官僚の腐敗があまりに深刻な状況であるため、低層社会の人々の不満は爆発寸前という状態にある。これらの国民が、国民党の本土復帰に過大なる期待を寄せ、いったん火の手が上がったならば、一気に共産党を燃え尽くすのではないか、という懸念があり、極力国民党の影を塗りつぶすような措置が行われたのではないのか、と専門家らは認識している。
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