株式市場と不動産ともに暴落

2005年05月01日 10時18分
【大紀元4月30日】下落し続ける中国株式市場は今週、6年ぶりの最安値を更新した。また、4月から不動産の価格が下落し始めた。その結果、深刻な不良債権問題を抱える金融システムにとって、資金チェーンが断たれるような局面が迫ってきた。

大きい損失を受けた株投資家は政府の政策への不満

今週の記録更新を見せた株価暴落の直接な原因は、上海宝山鉄鋼が1株5.12元の株価で20億株を増資したとことといわれた。この増資によりもともと低迷の株式市場から百億元を食い込み、火曜日の株式市場は開始早々、売り注文一色で、1億株位の売り注文が殺到し、上海宝山鉄鋼の株価も10%下げ、売買のストップがかけられた。中国株式市場が成立以来の最大の増資は一連の波乱を呼び、上海株式市場の6年ぶりの最安値記録を更新した。

中国の財経ネットの調査によると、上海株式市場は2001年での平均指数2200元から今週中の1135元まで下げた。この4年間、7千万人の投資家の中で、94%の投資家が半分以上の損失を受けた。株投資家は政府が株式を経営不振、或は倒産しそうな国有企業を救済する手段として利用し、上場企業への財務審査は粉飾を行い甘く取り扱っている。これは株価が下がり続ける主な原因と不満を現した。多くの投資家は「株はやめよう」という声が広がった。

不動産低迷、政策調整のコントロールが失う

最近、大陸の過大評価された不動産価格は下げ始めてきた。その象徴として中古マンションの売り色が強い。上海の状況を見ると、多くの中古マンションが売られた。これを受け上海のマンション価格が一平方メートル7000元を割れた。4月9日ある投資家は一気に54件のマンションを手離した。

また、当初の不動産価格の上昇は一般市民の経済力をかなり超えたため、社会的な不満をもたらした。不動産のバブルが進んでいる上海、杭州、南京の例を見ると、2004年一般家庭の可処分所得はそれぞれ16683元、14565元、11602元に対して、マンションの1平方メートル当たりはそれぞれ8627元、7210元、4960元といわれている。つまり、80平方メートルのマンションを購入すれば、なにも食べずに、41年、40年、34年かかるわけだから、多くの市民にとっては手が届かない夢である。それに、不動産価格の上昇は直接物価の上昇に繋がる。市民の生活の質は悪くなってしまう。

一方、土地の賃貸収入は各地方の主な収入源となっている。また、不動産の好調は鉄鋼、セメント、電力、石炭などの関連産業を刺激しプラス効果をもたらした。さらに、不動産業への融資によって銀行が抱える不良債権率を減らし、金融システムが活性化している。

株式への投資者は個人の場合と違って不動産への投資資金の70%は国有銀行がメインとなっているため、今回の不動産価格の下がりは温家宝が出したマクロ政策の調整を難しくしている。

銀行を上場させるため、大量融資を注入する

4月27日中国の工商銀行の関係者は財政部の直下機関「カイ金から150億ドルの資本金を注入してくれた」と発言した。これは財政部が2003年12月31日に外貨を使って中国銀行、中国建設銀行に450億ドルの資金を注入して以来、再び国庫の外貨準備残高を使って、金融機関の不良債権を償却する行動である。莫大な不良債権の償却は外貨準備高を利用せざるを得ないという厳しい状況にあることが分かった。しかし、業界の専門家は150億ドルの融資が7000億元の不良債権を抱える金融機関に一体どれぐらい役立つのか疑問視されている。

2001年から株式市場は低迷が続き、2004年から不動産市場の価格が低下し始めたことは銀行などの金融機関にとって利益をもたらす源を失いつつある。残り道を探すために、中国政府は今年から国有4大銀行(中国銀行、中国工商銀行、中国農業銀行、中国建設銀行)を香港とニューヨークに上場しようと着手する。当局の予想は上場すれば300~500億ドルの資金を調達できると狙っている。そのため、健全な資本金比率を見せるために、外貨で不良債権を償却するほか、さまざまな粉飾作業を行わなければならないと専門家は分析している。経済学者・何清漣は、中国の株式市場がすでに政府の金を騙し取る道具になってしまい、本来あるべき姿の融資機能が無くなったとしている。これについて国内の株投資家は目覚め始めたが、香港の金融管理局と香港株式取引所は「大陸金融機関の特殊性を考慮して、ある程度の優遇措置を与える」という発言に対し、香港株式市場は危なくになると話した。
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