【簡美育作品集】『静観』・その六

2005年06月19日 14時01分
 【大紀元日本6月19日】暮色の光と影の中に、花と葉身は溶け込んだように見えるが、返って純白を浮き立たせ、力に満ち、慈しみを感じさせものとなっている。「黎明であれ、黄昏であれ、影響されるものはない」という筆者の意思を反映しているかのようである。

牡丹〔白鳥〕(29cm×38cm/1999年)

 やや沈んだ色使いを背景に、葉身は勢いを感じさせるが、逆に満開の花は不安げな面もちである。生命の営みは、疲労や失望を生じさせるものであろうが、常に孤高を保ち自己を鑑賞している。この作品は、筆者の新たな境地を暗示しているかのようである。

牡丹〔金帝〕(29cm×38cm/1999年)

 真夜中、月の光が差し込む窓を何気なく見つめると、満開となった黄色い花が目に飛び込んで来た。花というものは、昼夜を問わず、その生命力を誇示するものである。

牡丹〔太陽〕(29cm×38cm/1999年)

 牡丹の中では最も赤い品種である。紅色に染まった花弁は、幾重にも生き生きと描かれ、金色の花心が艶めかしさを添え、“花王”の名にふさわしいものとなっている。葉身は意図的に簡略化され、金色の背景がさらに富貴なる息吹を加えている。

 *画家のプロフィール  簡美育:画家、1953年台湾省南投生まれ。台湾密画の画法による花鳥絵画を得意とする。幼少時から絵画に親しみ、台湾芸術大学美術科卒業後、1987年台北市立美術館で初の個展を開催。20二十数年の間に、その画風はしばしば変更されたがをえてい、近年の制作された密画の画法による作品群は、台湾美術界にで絶賛された。完璧な構図及び技法に加え、西洋絵画の明暗法も取り入れられているのが、その特徴となっている。一連の作品は、「万物を静観すれば、自然にその内在する生命力の強さがわかる」という、独自の自然観に基づいている。代表作の『竹雀図』は、歴代における竹雀の密画絵画の中でも、宋の巨匠徴宗に次ぐ名人作だと言われています。代表作である『竹雀図』は、歴代の竹雀密画作品中、宋の巨匠・徴宗に次ぐものと、高く評価されている。)

(廖雪芳執筆)

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