ローマ教皇:世界青年の日、宗教和解に歴史的意義

2005年08月24日 07時34分
 【大紀元日本8月24日】現在の教皇(ローマ法王)を務めるベネディックト16世は8月21日午前、ドイツ・ケルン近郊のマリエンフェルトにて第20回世界青年の日(ワールド・ユース・テー)のためにミサを行った。約200の国家から100万人あまりのカトリック教信者がこの儀式に参加した。ベネディックト16世は教皇に就任して初めての公務で、訪問する先が祖国ドイツでもある。教皇は訪問期間中に、ケルンのユダヤ教会及び地元のイスラム教代表と面会した。教皇の今回の面会はメディアに、宗教和解に於ける歴史的意義を持つ行動であると報道された。
信者らは教皇の説教を聞き入っている


 80数万人の信者らは、教皇の車が入場すると全員が立ち上がり、各国の国旗を振りながら、「親愛なるローマ教皇」を口にしながらベネディックト16世を迎えた。夜は、信者らがキャンドルを灯り、教皇の説教を聞き入っていた。
信者らは教皇の説教を聞き入っている


 キャンドルの光に囲まれた教皇は、ドイツ語、英語、フランス語、スペイン語及びイタリア語で演説を行った。教皇は、3人の国王が苦労して予言された誕生する聖なる赤子、神様に献身し、授けられた権利と正義を使い新しい世界を創造する人を探し求めた話しから始めた。そして、星の導きに従い、皇室の貴族として生まれたのではなく、馬小屋で誕生したイエス・キリストを見つけたのだった。3人の国王は聖なる赤子の前でひざまずき、権力、金銭及び人が持っている固定観念を捨てることを学び、神に対して新たな認識をしたと話し、3人の国王は、神の教えに従い生活し、全てを差し出し、真理を堅持し、道義、善良及び寛容をもって歩めば、真の権利と正義を見つけることができ、やがて人から聖者になり神になるのだと語った。
8月20日夜、教皇はマリエンフェルトの会場にてキャンドル・ミサを行った


 教皇は、「真の革命及び世界に於ける根本的変化の源は神と聖者である」と強調した。教皇は、過去の一世紀において、起きた多くの革命の共通点とは、神を捨てて、自らが世界をコントロールしようとし、人または集団を絶対的出発点とし、さらに、絶対をもって相対に変え、人々の自由及び尊厳が剥奪され、専制全体主義の奴隷にとって変えたと指摘。教皇は、ここに集まった信者らが当時、聖なる赤子を探し求めた3人の聖者と同様に、神の本当の顔を見つけ、神の思惟で生活し、自我を放下し、他人を思いやり、心身の全てを信仰と実践に投入するように呼びかけた。

 1164年、ケルン大教会はイタリアから運ばれて来た3人の聖者の遺骨を迎えて、現在も大教会に祭られている。教皇は18日、ケルンに到着後の夜、3人の聖者の遺骨を参拝に大教会を訪れた。参拝する前に、信者らに対する演説の中で、自ら「ケルン聖地を巡礼する信者」と称した。
8月20日の夜、教皇はマリエンフェルト会場の祭壇で説教


 二日目、世界青年の日の閉会式のミサで、教皇は、今のこの世の中に「神を忘却する怪奇な症候群」が存在し、宗教は商品と見なされ、多く独自に宗派を形成した宗教は、肝心なときに人々を助けることができないと指摘。教皇は青年信者らに日曜のミサを大切にし、聖書を良く学び、信仰の集団を作り、神と共に共同生活をするように懇々と教え諭し、また、生活の安逸を求めるのではなく、他人に思いやり、人々に貢献すべきだと言い聞かせた。最後に、教皇は、2年後にオーストラリア・シドニーで開かれるカトリック教会が主催する世界青年の日に参加するよう信者らを招請した。

 1985年、前教皇(ローマ法王)パウロ2世が呼びかけた世界青年の日は、平和を主旨に、カトリック教会と青少年のコミュニケーションを図るために、全世界の16~30歳の人々を招いた。ベネディックト16世は、世界青年の日に参加した二人目の教皇である。
50万人の信者が会場に集まった


 中国政府に属するカトリック教会はバチカンに認められておらず、バチカンに認められたカトリック教会は中国国内では地下教会の状態である。マリエンフェルト会場に集まった数十万人の信者の中に、中国大陸から来たカトリック教会信者もいた。しかし、彼らは個人関係を通じてビザを取り、観光を目的とする旅行者に見せて出てきたという。何故なら、世界青年の日に参加するために、正式にビザ申請した場合、必ず中共政府に阻止されるという。実際、バチカンが任命した中国大陸の主教も中共の許可が下りないことで今回の大会に参加できなかったという。

(ドイツ・ケルン=周仁)


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