カナダ・トロント:元外交官マカダム氏講演、「九評」を推奨

2005年09月19日 17時43分
 【大紀元日本9月19日】共産主義は中国で滅亡するか否かについての討論会がこのほど、トロント大学バーヘン情報技術センターで開かれた。カナダ外交官を30年間務めたブライアン・マカダム氏が討論会で演説を行った。マカダム氏は1968年、そして1989~1993年までの2度にわたり香港に駐在。マカダム氏はカナダの数少ない中国問題の専門家の一人である。元外交官として、長年「中国を観察」してきた同氏は、「九評(共産党についての九つの論評、以下九評)」の分析を絶賛し、中国人のみならず、世界中の人々に推奨した。以下はマカダム氏の演説内容である。

 香港は私の二つ目の海外勤務地である。1968年にイギリス・ロンドンから香港に到着した当時、中国で起きた文化大革命からすでに2年も経っていた。1966~1967年、紅衛兵の若者達は中国大陸全土をテロリズム一色に覆わせたのだ。当時は約100~200万人が殺害され、1200~2000万人が僻地へ送られ再教育されたという。

 香港にいた3年間、私はカナダへ移民しようとする、文化大革命から逃れた人々に面接した。その中には1958~1962年まで毛沢東の軽率な行動により、3000万人の死者を作り出した大凶作を経験した人もいた。

 毛沢東の殺人嗜好によって、数千万の農民が餓死したことを描いた一冊の本が当時すでに出版されていた。しかし、毛沢東はそれにもかかわらず、核兵器を購入するために食糧を輸出していた。毛沢東は、遠征の物語を伝説的なものに変えた。中国を苦痛と暴力の文化に晒したにもかかわらず、自分は数十もの豪邸別荘を持ち、女性の群れを抱えていた。彼はまさに反社会的であったのだ。

 当時、私はいろいろなことを通じて、共産党の暴政についてある程度認識があった。そして、1989~1993年、私は再び香港に派遣された。ちょうどう1989年6月4日天安門虐殺事件が起きて間もない時だった。

 今日の話は、カナダ政府の立場からではなく、私の個人的観点から話しをするのだ。私の観点とは「九評」に書かれた分析の素晴らしさを繰り返し、重要な部分をさらに強めたいということである。私は長年「中国を観察」してきた者として講演を進めていきたい。

 中国ゴールド・ラッシュ

 大部分の西側諸国の人々は、中国共産党が世界史上最もひどい殺人マニアと人間性を破壊する者であることに気づかないでいるのが不思議なのだ。

 中国共産党は実際約4700~7500万の中国人を殺害し、ヒトラー及びスターリンが殺害した人数よりも遥かに多く、非常に残酷な人権侵害を犯しているにもかかわらず、なぜ多くの西側諸国は中共の独裁統治を許し、そのトップに良い印象と尊敬を与えるのか?

 数世紀以来、西側の商業界では自分たちの商品を世界最大のマーケットへ輸出したいという強烈な願望を持ってきた。そして、中国にいる13億の人々が彼らの商品を待っているとも思い込んでいるのだ。甚だしきに至っては、「一つの商品を1元で全ての中国人に販売すれば、10億元の売り上げになるのだ。後の半生はゴルフ三昧だ」という思い込みに誘惑されてしまうのだ。

 1978年、_deng_小平は資本主義を迎えた。「財を成し、光栄である」が中国の新しいスローガンになった。1992年、_deng_小平は更に改革解放運動を起こし、中国の経済促進を促した。

 多くの西側諸国の大企業及び政府が中国の人権侵害を見て見ぬ振りをし、中共に対して一時しのぎをさせた。90年代においても、争って天安門虐殺事件の殺人犯らとビジネスの取引に忙しくしていた。

 世界最大の弾圧性及び血生臭い専制体制の中国は、西側諸国の企業を招き、中国で工場を建てさせた。しかし、そこにいる中国人たちの安全、健康及び環境汚染を無視し、工員に与えた給料は一日2元しかなかったのだ。中国はやがて世界の工場と化していた。

 中国の市場へ入り込みたい場合、北京政府の要求に従って、西側の企業らの技術を中国側の協力会社に伝授する条件を呑むのだ。技術を持たない企業に対しては、中共は金をゆすり取るか、商品を真似て偽物を作るかなどをする。西側の企業らは喜んで甘んじているため、現在、多くの西側諸国は中国との間に貿易赤字(輸入超過)が起きており、失業者が増えている現状だ。中国に対する投資から利益を得た海外企業はほんの僅かである。

 大陸にある中国企業の大半が腐敗しているのだ。新しくなりあがった者が財産を海外へ移動し、中国史上最大の資金流出となった。毎年約280~400億元の「ブラック・マネー」が中国から海外へ流出しているのだ。

 中国人が最も関心を示すのは腐敗問題だ。汚職した人の多くは政府高官または政府職員だ。これも中共政権崩壊に繋がる原因の一つである。

 例として、北京市副市長は3800万米ドルを着服した。しかし、彼は毎月300人民元の給料しか受け取っていないと事実を否定している。

 また、中国銀行広東支店の5人の職員が5億米ドルを着服したことが発見された。しかし、その前の2001年10月から、その中の3人はすでに7500万米ドルを横領し、秘密口座に隠している。

 中国語に「愛情は盲目であり、貪欲さを満たすものはないのだ」ということわざがある。江沢民前主席は「武力で脅しつける。金銭で誘惑する」と言っていた。西側諸国はすでに誘惑され、そして今は脅しかけられているのだ。

 実際、二つの中国がある。一つは、人を迷わせる場所で、そこで貪欲にむさぼり、不法をほしいままにする中国。もう一つは、10億人もの貧しい農民のいる中国だ。現在の中国の中で、貧富の差は、1949年に農民が率いる革命共産党が政権を握っていた当時より大きいのだ。民主活動家が今なお監禁され、酷刑に掛けられ、殺害されている。

 中国強制労働収容所で19年間を過ごした呉弘達氏によると、1949年から約1000万人が強制労働収容所へ送られ、600~800万人が刑を言い渡されたという。収容所に収監された人々に肉体労働をさせ、生産された商品を消費する西側諸国の人々には、商品を作った収監者らに対して、無関心または冷淡な態度を取らせるのだ。暴政は依然改善されていない。

 共産党の滅亡

 多くの兆候から共産党は間もなく中国で滅亡すると思っている人もいれば、反対にそうは思わず、中共はこれからも永遠に統治し続けると思っている人もいる。また、ある人々は、中国はすでに共産国家ではないとし、中国は完全にファシズム国家になったと見ている。私は他の多くの人と同意見で、中国は最終的に民主へ歩むことは避けられないと見ている。

 リアン・トロスキー氏は、「革命は不可能である。しかし、革命を避けられなくなるまでのことのみを言うのだ」と述べた。

 全ての専門家らは、中国が多くの厳しい試練に直面していると承知しているのだ。ここに最も厳しい問題の例をいくつか挙げる。例えば、国有企業及び銀行の崩壊。腐敗横行、悪化の環境は経済成長を止め、種族及び宗教による不安要素が日増しに増大。毎日、数百回に及ぶ農民の暴動、工員の暴動。デモ運動も頻発、規模も大きくなりつつある。

 有名な政治経済学者ジョー・ステュドウェル氏は、中国の経済及び政治における大変革を予測している。

 中国人は共産党の崩壊を恐れていることは、全く中共の宣伝の一部に過ぎず、中共の指導者・_deng_小平はシンガポーのル李光輝総統に、天安門事件について、20万人の学生を殺す必要があれば殺せばよいと話した。_deng_小平はさらに、人を殺さなければ、中国はこれから100年先も混乱が続くと話した。一部の中国人は、民主自由主義者らが大規模流血内戦を引き起こし、数百万人の難民が中国から逃れようと、「世界的」災難になることを憂慮しているのだ。

 ブルース・ギレイ氏は自ら提出した報告書で、今後数十年間、または早くても2010年に中国は民主国家に変わるという仮設を提出した。

 ギレイ氏は、長引く政治改革危機は独裁統治の崩壊を促し、民主化及び社会運動制度化になる可能性がより高いと話した。

 ギレイ氏は、89年の抗争と同様に、暴力を止めさせられるとし、中国は共産党の暴力統治に嫌気が差し、自らの民族が持っている礼儀作法を渇望しているからだとした。ギレイ氏は彼の著作「サード・ウェーブ(第三の波)」では、70年代から、警察及び兵士はすでに武器を捨て、改革を歓迎する姿勢を現したと示している。

 米人権組織フリーダム・ハウスは今年5月に新たな研究を発表し、非暴力で「人民の力による運動」は民主へ展開する最も力強い手段であることを示唆した。

 この研究によると、「人民の力」はよく現れる現象であるとし、国内の連盟がこの種の表現であるとした。1972年以降、独裁統治が崩壊した67カ国中、70%の国家が非暴力の人民抵抗によるものだった。民衆抗争によく使われる手段は、大規模なデモ、抗争、封鎖、ストライキ及び非協力的行動などがある。

 作用

 中共が国内経済を発展させる主な目的は、中国の現代的武器装備の建設及び中国解放軍を支持することである。

 長期にわたり、中共は核兵器によって統治を維持すると公言してきた。中共が核戦争を引き起こした場合、30秒以内で1億人を殺害することができる。しかも、中共は正に核兵器使用の瀬戸際政策を積極的に行おうとしているのだ。

 コンスタンチン・メンジス氏は、自由選択権のある民族は野蛮な戦争は引き起こさないとし、それを制止する唯一の手段は民主であると述べた。

 中国国内で民主を育て、民主の力を拡大し、転換点へ導くことが世界中の最大の願望である。

 メンジス氏の著作『ロシア及び中国で民主と人権を広げる』という一書の中にこう記されている。「歴史は未来に対して、何の承諾もないのだ。中国はこれからの数十年あるいは数年の中で民主国家に転じるかも知れない。核兵器で武装する共産党中国は、先進技術を統治し制御しているのだ。さらに、精鋭の装備を備えさせることによって、かつてない危険国家と化するのだ。共産党の統治を改革させ、政治民主的社会へ変える事は可能である。これが彼らの国民及び平和にとって、最も良い方法である。――1945年から始まった西ヨーロッパと日本、そして、1989年から東ヨーロッパが共に経験してきたことだ。」

 九評は中国人に対して、共産党による長年の邪悪統治を認識させ、制圧させるためにあるのだ。

 中国人が九評を読むべきのみならず、西側諸国の人々も読むべきである。

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