汕尾市虐殺事件発生前、村民代表が語った抗議活動の経緯

2005/12/16 10:15
 【大紀元日本12月16日】政府の土地強制収用と補償金未払いに抗議する広東省汕尾市東洲村の村民を中国当局が発砲射殺した事件は、多くの死傷者を出し、「ミニ天安門事件」と呼ばれ、世界を震撼させた。当局は事件が発生した四日後、初めて沈黙を破り、虐殺事件を認めたが、今回の事件は「少数の首謀者が引き起こした厳重な違法事件」とし、抗議活動の中心人物と思われる村民代表・黄希俊氏を含む3人に対して、麻薬取締法に抵触したとして指名手配した。しかし、武装鎮圧事件が勃発する前の11月末、黄希俊氏が大紀元の電話インタビューに応じ、抗議活動の経緯について語った。黄氏が村民の意見を代表し理性と法律に基づいて政府側と交渉していたことがうかがえた。

 多くの報道によると、東洲では死傷者が百人近く、20数人の村民が未だに拘留されており、指名手配された村民は140人にのぼり、逮捕された村民は9人という。その中、麻薬販売容疑とされる3人の村民代表の運命は特に心配させる。中国の法律では、麻薬販売の罪は一般的に死刑とされるためである。国際社会に対して彼らの運命を強く関心をよせるように、当紙は、11月末に村民代表黄希俊氏に対するインタビューの一部録音内容を公開する。

 録音一 http://pkg.dajiyuan.com/pkg/2005-12-14/V1.mp3
 録音ニ http://pkg.dajiyuan.com/pkg/2005-12-14/V2.mp3
 録音三 http://pkg.dajiyuan.com/pkg/2005-12-14/V3.mp3

 録音の一部の内容は以下の通り。

村民代表黄希俊氏:村民の言い分を聞くべき

 黄氏は、「90%の村民は政府の解決方法では納得できないため、我々が代表になって、政府側と交渉することになった。我々はあくまでも村民の意見を尊重し、政府側に伝える者に過ぎず、村民の利益を守っているとし、人を殴ってもいないし、法律に反したこともしていない」と述べた。黄氏は「だが、テレビ局のニュースまで、村民代表らを違法関係者だと決めつけ、この情勢の中で企んでいると報道されたことは心外だ」と語った。

村民は汚染問題を憂慮

 黄氏は、政府側は村民に対して毎年100万元(約1200万円)の補償金を提供し、工業を発展させ、汚職政府職員に対して厳重に懲罰し、失業問題を解決するなどの約束を口頭で交わしているが、文書による協定は何も行っていないと指摘した。村民がもっとも憂慮することは汚染問題で、実質上、発電所の煙突の高さは予定の200メートルより低く100数メートルしかない現状で、近隣における環境汚染程度について、政府側からの説明は何もないと黄氏が語った。

村民は抗議し続けたのは、政府側が文書による保障がないからだ

 黄氏は、政府側は補償金を支払う約束を実現しておらず、住民に対して抗議用の障害物撤去を要求されても、住民らは拒否するのも止むを得ないと語った。

 黄氏によると、過去において、紅海湾にある村でも同様に土地問題が起きていた。当時、地元の政府職員は住民らに約束した後に態度を一変して最終的に約束を破いたという。東洲村の村民は同様な結果になると恐れているため、もし政府側は正式な文書を出して、村民とよく話し合えば60%以上の村民は合意するだろうという。しかし、公式の文書もないし、汚染問題も解決せずに村民に対して抗議用の障害物の撤去を求めたことは、村民が不安をつのるばかりか、ますます反感を抱くようになったという。

政府側が事態を複雑化した

 黄氏は、汕尾市政府は同じ村に対して幾つものグループを派遣したため、情報が錯綜し、事態を複雑化したと指摘した。実際、紅海湾にある3つの村は近くにあるし、村に建てられたそれぞれの発電所から村民の住宅までの距離も、500メートル前後の距離しか離れていなく、各村の職員、発電所および政府側が一つの合同の専門グループをして、村民と話し合えば問題解決ができたはずという。

 黄氏は、汚染問題に関して、政府側が主張したように国家基準に準じていれば、政府側が村民に明らかにすべきだという。村民を安心させてから、他の問題解決へ進められるという。しかし、政府側の職員が派遣されて2ヶ月が経っても、問題解決は1つも進展してないと黄氏が指摘した。

対処の不公平さに村民の不満が増している

 黄氏は、発電所の爆発による村民の住宅破損に対する損害賠償について、一銭ももらえなかった人と1万元をもらえた人がおり、負傷者に対する医療費の賠償もなかったことが多く、これらの不公平さは住民らの不満がつのる一方だと語った。

 また、村の幹部らが自分と関係のある人に対して賠償金を多く与えたりし、自分と関係ない住民らに少なく与えたりすることが現実にあるとし、実際、本当に住宅破損している住民の中に、一銭ももらえなかった人がいると指摘した。ここ数年間土地は乱用されて、住民らは不満を抱いていると語った。

 黄氏は、村民の問題を本当に解決できる人、穏やかに一緒に話し合える人を派遣して欲しいと話した。また、村民らが暴動を引き起こした違法関係者として扱われるとは心外であるとし、抗争が大きくなれば、誰も利益は受けられず、村民にとっても国にとっても損失であるとし、決してそのような状況には陥りたくないと語った。

問題解決が先決

 黄氏は「我々は共産党に反対していないし、この問題を解決する特別グループを派遣して欲しいだけだ。政府側の意向はまったく分からない」と語った。再度政府側の代表と連絡をとり、まず汚染問題を解決する方策を話し合いたいと述べ、村民はこれからも当地に住みたいから、汚染問題を解決してくれれば、ほかの問題も容易に進められると黄氏が語った。

(記者・古清児、高リン)


関連特集

関連記事
注目記事
^